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暗闇の中にぼんやり光る液晶画面を
上下に何度も滑り、ピタッと止まる
忘れてた。
こういう時の強い味方、いるじゃん。
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【勇太】
あの日、紫耀と再会したあの日を境に
夏休みに入って、しばらくみんなの顔を見ていない
もちろん、岸くんや麗香ちゃんとも。
廉もまだ大学の授業が残っていて会えないし
夏休みを理由に特にみんなと会うこともなくて
それが唯一、不幸中の幸いだった
紫耀のこと、これからどうしよう、って
思い出さずに、考えずに済むから。
それでも時々、不意に頭をよぎる
多分それは私の罪悪感からだった。
廉に対しての。
私には廉がいて廉のことが好きで
けど紫耀と会ったなんて言ったら
きっと少なからず廉を不安にさせる
かといって隠すのも誤解されるのは嫌だし
それに、遅かれ早かれバレる。
けど廉に言い出す勇気なんてなくて
そもそもなんて言ったらいいの？
紫耀と会ったんだ！とか
紫耀と岸くんって友達だったんだよ！とか？
いや、絶対おかしい……
自分がそのセリフを口にするのを思い浮かべても
違和感しか感じなかった
こうやってずっとずっと避け続けた結果
夏休みも半分を終えようとしていた
画面をタップして耳にそっと当てる
＿＿＿…ピロリロリロン…ピロリロリロン…ピロリロリ♪
勇太「もしもし。」
『あ、あの、A、だけど。』
勇太「分かってるよ。どうした？」
『あ、そっか。』
勇太「ん？」
『いや、あの…』
勇太「廉となんかあった？」
『ううん、違うんだけど、』
もうダメだ、全然言えない。
“紫耀”って言ってしまえば勇太ならきっと察してくれる
けどその三文字がなかなか言えない。
けど言わなきゃ。
頼れるの、勇太しかいない。
鼻から大きく息を吸って口からゆっくりと吐く
…よし。
『…っ、ぁ…』
「Aちゃん？」
え？
電話越しに微かに聞こえる知ってる声
勇太「ちょっ、聞こえるって…！」
勇太も慌てて小声になる
勇太、誰と一緒にいるんだ？
っていうかこの声って
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『凜、ちゃん？』
勇太「ほら、やっぱ聞こえてんじゃん。」
『え？凜ちゃんいるの？？代わって代わって！！』
勇太「ごめん、A。あとでかけ直す。
あ、あと、来月みんなでBBQするから空けとけって。
岸くんが。じゃあね。」
不満そうに騒ぐ凜ちゃんの声がプツリと切れた
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ゆゆゆ(プロフ) - 絶対紫耀くんだと思ってたら違った〜！からの紫耀くんでもう騙されました！！(笑)すれ違いが凄い… (2022年8月30日 2時) (
レス) @page30 id: 2170580ec5 (このIDを非表示/違反報告)
songon100(プロフ) - 1から3まで一気に読ませていただきました！もう寝ないと！笑 続き、読みたくてたまりませんが楽しみは明日に。 (2019年8月26日 0時) (レス) id: 728b8df14f (このIDを非表示/違反報告)
海羅(プロフ) - ありさんさん» ありさん、コメントありがとうございます。息抜きに楽しみにしてくださってるなんて、とても嬉しいです！これからも読者の皆様の楽しみになれる作品になれるよう、頑張りますのでよろしくお願いいたします。テスト、頑張ってください！またコメントもお待ちしてますね。 (2017年9月8日 0時) (レス) id: 3f3c8daa7f (このIDを非表示/違反報告)
ありさん - とっても面白いです！テスト期間中のいい息抜きになっています。これからも楽しみにしています！頑張ってください！！ (2017年9月7日 22時) (レス) id: 7b2491b467 (このIDを非表示/違反報告)
海羅(プロフ) - ゆみかさん» ゆみかさん、コメントありがとうございます。読者の方々の作品への感想や更新を待ち望んでいただいてることをコメントをいただくことで私に届くのでとてもありがたく思っております。これからもよろしくお願いいたします。またコメントもお待ちしてますね。 (2017年9月6日 23時) (レス) id: 3f3c8daa7f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海羅
| 作成日時：2017年6月25日 23時
