125…Kaito side… ページ25
.
帰りのHRが終わった瞬間
神に呼ばれてそのまま学校を飛び出た
「早いって〜誰から逃げてんの(笑)」
いつも通り冷静な神だけど、今日はなんか足早だった
勇太「紫耀。」
「え、紫耀いないじゃん。」
勇太「紫耀
.
.
名古屋帰るんだって。」
「…え？」
名古屋？
「え、どういうこと？」
勇太「お母さんの病気ひどいらしくて。紫耀、弟と三人だろ？
おばあちゃんたちも歳だから紫耀が帰らなきゃいけないらしい。」
理由、家族だったんだ。
「あれ？けど紫耀の席はあるって。」
勇太「うん、先生に頼んだらしい。
ちゃんと卒業したいんだって、俺らと。 」
いつもそんな顔見せないくせに
本当は誰よりも好きなんだ、みんなのこと。
紫耀はいつも本当の顔を見せないから。
辛いとか嬉しいとか悲しいとか
表情は豊かなのに本心は見せない。
「けど、何も言わないで行くとは思わなかった。」
勇太「けど結局何もできないからさ、俺らには。
見守ることしかできない。」
きっと、いや絶対
俺らが心配すること分かってて、わざと言わないで行ったんだ。
最後まで、きっと普通でいて欲しかったんだ
「廉たちには？言ったの？」
足を止めた神は難しい顔をしてて
勇太「言うな、って。Aに伝わるのが嫌らしい。
絶対心配するから、って。」
「え、じゃあ言わないの？」
勇太「紫耀が言うんだから言えねぇよ。
だから、自分から廉にはちゃんと言えって伝えたけど。」
いつもみんなでふざけて俺のことバカにするのに
こういう時に誰にも何も言わずに一人で全部背負う
「そっか、じゃあとりあえず黙っとかなきゃね。」
勇太「うん。海人にも連絡するって紫耀言ってたから
海人には言っとかなきゃ、と思って。」
いつも一緒にいたから、何かあれば“紫耀”って
呼ぶのが当たり前になってて
けど、もう呼んでも紫耀はいないんだ。
神と別れて一人になって考える
紫耀がいなくなった今
俺にできることってなんだろ
けど、紫耀は学校を辞めずに
俺たちと卒業することを選んだ
きっと大変な道なのに。
そしたら俺にできることはただ一つ
紫耀を支えなきゃ。
俺なりに頑張ろう、って。
「あ、A！」
あ、言っちゃった。
目に入ったAを思わず呼んでしまって
俺バカだ。
だけど大切な幼馴染を見つけて声をかけないなんてそんなこと
俺にはできないんだ
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 670人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
海羅(プロフ) - ShiRaSuさん» ShiRaSuさん、コメントどうもありがとうございます。お褒めのお言葉嬉しいです。とても励みになります！これからも頑張って更新していきますので読んでいただけたら嬉しいです。またコメントもお待ちしてますね。ありがとうございます。 (2017年6月18日 18時) (
レス) id: 3f3c8daa7f (このIDを非表示/違反報告)
ShiRaSu - チョーゼツ面白いですね！ 続きが楽しみです！ (2017年6月17日 22時) (レス) id: dd3f7bf8fe (このIDを非表示/違反報告)
海羅(プロフ) - 樹里亜さん» 樹里亜さん、コメントありがとうございます。そのお言葉、すごく励まされます！とても嬉しいです。これからも頑張りますので、今後ともよろしくお願いいたします。またコメントもお待ちしてますね。ありがとうございます。 (2017年6月12日 1時) (レス) id: 3f3c8daa7f (このIDを非表示/違反報告)
樹里亜(プロフ) - すごく話に入り込みやすい作品で、気に入ってます！更新頑張って下さい！ (2017年6月11日 19時) (レス) id: cc2f6a9c78 (このIDを非表示/違反報告)
海羅(プロフ) - みさとさん» ミスがありまして、コメントの方再度返信させていただきます、すみません。初めてのコメントで本当に本当に感激しました（泣）全ての言葉が励みになります。これからも更新していきますので是非読んでいただけたら嬉しいです。またコメントもお待ちしてますね。 (2017年5月29日 8時) (レス) id: 3f3c8daa7f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：海羅
| 作成日時：2017年4月23日 22時
