青色〜after story ✴︎ (ページ25)

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渡辺side

Aが、いつも夕方くらいに聞いてくる帰りの時間を、出勤する前の朝に聞いてきた。

いろいろ立て込んでるからいつも通り残業かなー、と
確認作業もあるし日付け超えそう、と言ったら
少し落ちこんだ感じで。

まあいつも残業で、また寂しい思いさせちゃってるし…。

昼休憩のとき、ちょうどふっかも食堂にいたから
話してると、

深「あ、翔太今日は定時で帰れよー、てか帰れ。
最近仕事ばっかじゃん。またAちゃん悲しい顔させんなよ」

渡「うん、今日は早く帰るわ。」

深「不具合とかあったら俺やっとくし、
俺今日夜勤だからなんなら代わりにやるよ、今日1日くらい作業しなくたって間に合うだろ」

渡「おう、そうするわ」

Aにとも今日は早く帰るって言ったけど。

その、定時の19時のちょっと前。

ちょっとデカめのクレームがきて
今いるのは、俺とめめ。あとは新人で対応出来ない人ばっかりで。

ふっかは今急ぎの用で外出してて、帰ってくるのは日付け超えるか超えないかくらいと言ってた。

めめは今別のお客さんを対応してる。

…行くしかないか。

1時間もあれば帰れるはずだよな。

渡「俺行くわ、何号室の人？あー、おっけ。」

目「あ、俺こっち終わったんで行くっすよ」

渡「大丈夫、すぐ終わらせる」

あらゆる手でお客さんをまず冷静にさせて
部屋を新しく準備したり、
何かサービスを提案したりして、
気付いたらもう1時間たってる。…やば。

目「なべさん、お疲れっす、もう帰ってください。
俺あと報告書とかやっとくんで。」

事務所片付けで帰ろうと思えば、
経理の人間から呼び止められて、団体客の精算が合わないと。

今日は阿部ちゃんが休みらしい。

渡「マジか……どれ？」

《永瀬さんに頼まれたんですが…ここと部屋の料金と提示してた料金が合わず、前受金が余るはずが、むしろ足りなくて…余った分からお酒を提供するって話だったんで、
そのまま飲み物代請求になってしまうかと…》

渡「どれくらい？」

《10万円ほどオーバーしますね》

渡「ちょっと計算してみる、永瀬が見積もり間違えたか…？ギリギリまで下げてみるわ…」

目「なべさん、俺やりますよ…？
さすがに帰った方が…」

渡「いやもうやり始めちゃったからいいや、さんきゅ」

Aに連絡することすら忘れて、結局残業。

ふっかが外出から帰ってきた頃にはもう23時半。
ふっかの代わりにいためめの方に行った。