青色〜after story ✴︎ (ページ12)

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そろそろアーチは終わったかな、と廊下を覗くと
すでに完全して飾られてあって、
翔太くんの姿はどこにも見当たらない。

「まさか気付かずに帰った？」

いや…今日設営に参加することは言ってあるし…。

目「A、舘さんが明日の試作してて食べる？って言ってるけど」

「食べる！！！！」

女「えっ、これ宮舘さん考えたんですかー？」

女「めちゃくちゃ美味しいです〜！すごい！」

宮「それはどうも。ほかの人たちのも残しておいてね。
使ったものはこっちに」

あくまでも仕事、という壁が見える。笑

いや、翔太くんもこれくらいの距離感でやってほしいよ！

「あれっ岩本さんも手伝ってたんですか？」

岩「おーAちゃん、めめ、おつー
俺設備だからね？笑、照明とかいろいろやってたよ笑」

女「岩本さん、筋肉すごいですよねぇ」

女「さっき軽々と重いもの運んでてかっこよかったです〜」

宮「あ、A来てたの？これ食べな」

岩「ありがとう、笑」

「あー…ありがと…いただきます…」

さっき翔太くんに群がってた女の子たち。
なんか人数増えてるし。

視線がめちゃくちゃ痛い。
というか誰？この人たち。

後輩っぽいけど…部署違うと新人じゃなくても分かんないから！

ああ、名札にレストランの文字。
優菜の後輩か。

宮「そういえばさっきまで翔太もいたよね」

岩「あー、なんか廊下にいたの見たな」

「風船と戦ってたよ」

女「なべさんなら喫煙所行くって行ってましたよ」

女「吸わない人が来る場所じゃないから来るな、って言っててちょっとキュンってきちゃった」

女「あっ、帰ってきたっおかえりなさい！」

そんなの気使ってるとかじゃなくて
タバコくらいひとりでゆっくり吸わせろって意味なの
分からんのかい！！

渡「えっなんか美味そうなのあんじゃん！
涼太食っていい？」

女「えっ、名前呼びなの？仲良しなんだ〜っ」

宮「翔太…」

渡「何？あ、Aじゃん！いつ来た？
めめと照に隠れて見えなかったわ」

「…結構前からいましたけど」

目の前で楽しそうに笑いながら食べてる翔太くんを見てるとなんかこの場にいたら変なこと言いそう。

家では会話もろくにしないし笑うこともなかったけど
ここにいた方が楽しそうだし。

…なーんて翔太くんがいちばん頑張ってるのに
それを素直に応援できない私の小ささ。

あ、やばい。泣きそう。

目「あ、じゃあ俺たち続きやってきまーす！」