青色〜after story ✴︎ (ページ11)

今日:59 hit、昨日:98 hit、合計:116,261 hit

◉ ページ11

昔はよくふっかさんと遊んでたらしいから

私がいないときに、新人やほかの部署の女のコたちと絡んでるのはよーく知ってるので、
一応妻だし、大人の対応としては見てないフリをしている。

…あっちは私がこんな思いしてるなんて気付いてないんだろうけど。

職場では呼び方に気をつけていて
私たちが結婚してるなんてことも知らない人はいるだろうな。

蓮も例外じゃなくて、普通に名前呼びだと勘違いする人が多いから。
あ、康二はまた別。笑

みんな康二って呼んでるし。

会場の方に行くと、廊下では風船のアーチを作ろうとしてるのか…
本当に風船と戦ってた翔太くん。笑

渡「なんでみんな膨らませられるん？
上手すぎない？やってた？」

女「なべさんが下手くそなだけじゃないですか〜！」

女「不器用なところもいいですけどねっ」

はあ。いまだにモテている。何あの人？
そしてあの女たちには指輪が見えていないのか？

目「そうカリカリすんなよ笑」

「あ、蓮…おつかれ」

目「おつかれ。…行かないの？」

「行かなーい、中の設営してくる」

結婚しても嫉妬しちゃうなんてなんか恥ずかしいじゃん。

いつ私がいるのに気付くかな。

ラ「お、Aちゃん。久しぶりー」

「あれっラウールくんだ、今年も？」

ラ「うん、今年も俺がメインで。
渡辺さんめちゃくちゃ仕事できる人だねぇ
俺の希望ほぼ叶えてくれたよ笑」

「そっか、よかった笑」

それだけでちょっと嬉しくなっちゃう私。

ラ「…結婚したんだよね？おめでとう」

「うん、ありがとう」

ラ「幸せになってね！
あ、今年はめめっていう人が…なんだっけ」

「目黒？笑
みんなにめめって言われてるから分かんなくなるよね」

ラ「そう！笑
あの人もすっごく頼りになる！
去年いた深澤さん、辞めちゃったの？」

「いや、今育休中なの。」

ラ「うわあ！お子さん産まれたんだね！
お祝い送りたいなぁ」

「ふっかさんめちゃくちゃ喜ぶと思う！」

ラ「え、そしたら渡してくれる？」

「もちろん！」

お祝い送りたいとか、スタッフを褒めてくれるとか
誰もができることじゃないのに
そういうことを軽々と言ってくれる

そんなラウール君に惹かれてたんだよなぁ、と
懐かしいことを思い出しながらまた準備に取り掛かった。