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第7話 ページ8

車で、烏間さんが乗る黒い車の後を追う。

運転していると、携帯に通知が来ているのに気がついた。
丁度赤信号で止まったところだったので確認すると、留守番電話をかけてきていたのは降谷だった。


「降谷?」

「ああ、Aか。どうだ、そっちは?」


折り返しで電話をかけると、降谷はすぐに出た。


「今から校舎に向うところ。ついに超生物とご対面よ!」

「嬉しそうだな……」

「そりゃあもう!なんだかワクワクしない?」

「まあ、楽しいならいいんだ」

「で、要件はなに?」


ウキウキとしながら降谷に要件を聞くと、私と対照的に、彼は声を低くして返事をした。

「ああ、その件なんだが……
ヒロを殺した、組織のライの話はしたな?」

「ええ……聞いたわ。ライが何か?」

「ライが組織を抜けた」

「えっ?」


予想外の情報に、目を見開く。
降谷が潜入捜査している組織。

その組織に降谷と一緒に潜入していた、今は亡き公安警察官、諸伏景光。
私や降谷の警察学校時代の友達で、本当に優しい人だった。
諸伏の死を聞いた時には、涙が止まらなかった。

そして彼を殺害したとされている組織の構成員、ライ。
あの組織から抜けられるものなのかと、内心舌を巻いた。


「まあ、抜けたというよりは……逃げた、だな」

「逃げた?」


次の降谷の言葉に、目だけでなく口までぽっかりと開いてしまった。


「ライはFBI捜査官で、潜入捜査をしていたらしい」

「えふびーあい……」


まさかの言葉に、間抜けな声が出る。


「ああ。まあ、要件はそれだけだ。一応お前にも知らせた方がいいと思ってな」

「わかったわ……」

「お前も潜入捜査だろう、頑張れよ。せいぜい本名がバレないようにな」

「私を何だと思ってるの!そんなへま、やらかさないわ!」


私がそう言うのを聞いてから、降谷は笑って電話を切った。

なんだかんだ優しいんだよなぁ、降谷も。

FBIが公安を殺したという信じられない事実に動揺した私を気遣ってくれている。

いつもは怖い降谷の優しさにクスッと笑ったところで、目の前に"椚ヶ丘中学校"と書かれた校門が現れた。

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設定タグ:暗殺教室 , 名探偵コナン , 降谷零   
作品ジャンル:アニメ
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恋(レン) - めちゃおも!ガンバって!сражатесь! (2018年6月30日 23時) (レス) id: 78c191449c (このIDを非表示/違反報告)
れいんぼぉー(プロフ) - 朝霧さん» ありがとうございます!ほぼ私が読みたいがために書き始めたようなものなのですが、そう言っていただけると嬉しいです!これからも頑張りますので、応援よろしくお願いします! (2018年1月6日 8時) (レス) id: 6eca2fb2bd (このIDを非表示/違反報告)
朝霧 - めっちゃ面白いです!!どっちの話も好きなので、こういった小説が読めて凄く嬉しいです!これからも更新頑張って下さい!楽しみにしてます! (2018年1月6日 0時) (レス) id: 245aacf69a (このIDを非表示/違反報告)
れいんぼぉー(プロフ) - 銀狼さん» ありがとうございます!更新、ゆっくりかもしれませんが頑張っていくので、応援よろしくお願いします! (2017年12月24日 11時) (レス) id: 6eca2fb2bd (このIDを非表示/違反報告)
銀狼(プロフ) - とても素晴らしい作品ですね!これからも更新頑張ってください!応援してます! (2017年12月23日 19時) (レス) id: a78c622004 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:れいんぼぉー | 作成日時:2017年12月23日 14時

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