うちの母、再婚しました

butler.14 ページ14

〜汐里side〜



土日しっかり寝て、スッキリした月曜日。



…スッキリしたんは、体調だけらしいけど。



朝から、気分は最悪。




大「…お嬢様？だいぶ険しい顔をしてますけど…」



「…いつもの事。ほっといて」



大「…いってらっしゃいませ」




1回牽制すれば、深くは聞いてこない大毅。



肩を竦めて、私と望を送り出した。




ガラッ




教室に入ると、一斉に静まり返る教室。




『…今日も仲良く登校かよ』




誰かの声。



それは望にも聞こえたらしく、何か言おうと振り返りかけた。




「…待って」




それを制し、鞄を机に叩きつけた。




望「…うわぁ…」



『!!?』



「…文句があるなら、直接言いに来い。


コソコソ裏で言われんのが、1番腹立つんだよ！


望の事がほんとに好きなら、真剣にアプローチすればいいでしょ。


誰も付き合ってるなんて言ってない」




教室中を睨むと、目が合うたびに逸らすクラスメイト。



言いたい事だけ言って満足した私は、気にせず席に座った。



どうせ、望の事が本気で好きな子なんて、いないんでしょ。



ミーハーが、ふざけんなよ。




望「…汐里？すごい顔してんで」




望は、引き気味に私の顔を指さした。




担「席つけー。HR始めんぞー」




何も知らない担任が呑気に教室に入って来て、やっとみんなが動き出した。




望「かっこよかったで〜」



「直接来る勇気もないくせに、いっちょ前に粋がるからよ」




これで、多分クラスの殆どは何もしてこなくなるはず。



…問題は、あいつらか。




「…見てんのバレバレだっつーの」




殺気が、バンバン背中に当たってますけど。



そう、心の中で突っ込んでおいた。



…後々、どうなるかも知らずに。

butler.15→←butler.13

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す