雨音が響いていますね 【坂田銀時】

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つーかどう考えても急いでねーよなあれ､と呆然と

する私の横で呑気に言う






























総｢...で？何があったんですかｨ｣










銀時たちが歩いて行った方向から私に目を向ける


















｢あー...別れ､たんだよね｡私たち｣





















絶対私に気付いてた











睨むとか何か反応するだろうとは思っていたのだが､

まさかのいない者扱いだとは｡
























そっちの方が辛いな｡






















総｢理由､は...聞かないでおきまさｧ｣














ドS王子として知られている総悟でも流石に別れた

理由を聞いてくるほど無神経ではないらしい






















総｢美味かったです､また来やす｣





















土方､とだけ書いてある伝票を置いて店を出て行った




土方コノヤローにつけとけ､という意味だそう





















あの日から数日経っているが総悟でさえ知らない

ということは銀時も周りには言ってないのだろう






















面倒くさがり屋な彼の事だ､理由を聞かれるのが

嫌なのだろう








































｢お疲れ様です､それじゃ｣

























今日も団子の入った紙袋片手にあそこへ向かう























インターホンを押し､出てくるのを待つ













新｢...またですか､銀さんは居ませんよ｣











ほら､また同じ返答だ














あの日からほぼ毎日仕事帰りに寄っているが返って

くるのは居ませんだけ｡












つまり､銀時は居留守を使って私に会おうとしない















ここまで分かりやすい居留守を使うという事は会いた

くない､を私に伝えるため










だけど､そんなので引き下がれる訳もなく





















｢銀時いるんでしょ､出てきてよ｣






















少し声が震えながらも玄関の奥に向かって声をかける
















数秒後､居間から足音が聞こえ銀時が出てきた














銀｢...なに｣










話すことなんざ無ェ､とでも言いたそうな顔で

私を見る





















｢あの時も言ったけど､私あんな事してないよ｡
好きなのは銀時だけなんだよ｣




















銀｢はっ､よく言うぜ｣








乾いた笑い声が聞こえた｡

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