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Prelude ページ2
「1対3、ねぇ…」
スタンド最上段で試合を見ていた少女は、淡い水色の２つに縛った髪を靡かせながらポツリと呟いた。
雷門中対栄都学園の試合は、本来0対3で雷門が負ける、はずだった。
最後の最後、雷門のキャプテン神童拓人が新入生であろうプレイヤーからのパスを受け取り、シュートを決めたのだ。
もともとシュートを打つ指示すら出ていなかったとはいえ、相手は必殺技を使用したのにもかかわらず、だ。
「これが本来の、両チームの実力差なのね。
それにしても…」
少女は、無邪気に喜んでいる、パスを出した少年を見やる。
「松風、天馬…」
ーー何の感情も見てとれない目で。
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作者名：成瀬ひかり | 作成日時：2020年9月14日 14時
