弐拾五 ページ25
刃
恐らく他の柱達はもう揃っているだろう。
本部に足を踏み入れる。
「柱の前だぞ！！」
その怒声と共に起き上がる少年に見覚えがあった。
その少年を取り囲むようにほとんどの柱が顔を揃えている。
「竃門くん」
「A…さ…ん…」
見知らぬ顔ぶれに囲まれて困惑していた竃門くんに声をかける。
声がうまくでないのか小さく私の名前を呼んだ。
「お知り合いだったんですか？ここは鬼殺隊の本部です。あなたは今から裁判を受けるのですよ、竃門炭治郎君」
私は竃門くんのそばにしゃがみ込み、肩に手を置き、「大丈夫」と呟いた。
「裁判の必要などないだろう！鬼を庇うなど明らかな隊律違反！我等のみで対処可能！鬼もろとも斬首する！」
「ならば俺が派手に頸を斬ってやろう、誰よりも派手な
「なんというみすぼらしい子供だ可哀想に、生れて来たこと自体が可哀想だ」
皆、口々に自分勝手なことを言う。
だが一致している事柄がある。
皆一様に、炭治郎と禰豆子の頸を
「みなさん、落ち着いてください。彼がここに生きて連れてこられたということは、お館様からなにかお伝えがあるということです。勝手に殺すことは私が許しません」
竃門くんに迫っていた煉獄、宇髄、悲鳴嶼にそういえば、彼らは何かもの言いたげに黙った。
「そんなことより冨岡はどうするのかね、拘束もしていない様に頭痛がするのだが、隊律違反は冨岡も同じだろう。どう処分するどう責任を取らせる」
伊黒が指差す奥を見れば、冨岡はぼんやりとそこに立っていた。
私が口を開こうとしたと同時に胡蝶しのぶが口を開く。
「まあいいじゃないですか、大人しくついてきてくれましたし、処罰は後で考えましょう。
それよりも私は坊やから話を聞きたいですよ」
しのぶは意味深に私を見ると目を細めて笑った。
この人は気づいているのだろうか、私と彼の関係に。
「ゲホっゲホっゲホ」
竃門くんは話そうとしてむせかえる。
私は背中をさすってあげる。
しのぶが鎮痛成分の入った水を飲ませると何とか落ち着いた。
「ゆっくりでいいですよ、竃門くん。無理はしないで」
尚も背中をさすりながら、私はそう言葉を投げかけることしかできなかった。
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もちごめ(プロフ) - とても面白いです！１つ気になったのが、煉獄さんは柱の人たちを呼び捨てで呼んでいます。胡蝶、宇髄のような感じです。口調も「〜だね、〜かい？」ではなく「〜だな！〜だろう！」と言ったように喋ります。口出し失礼致しました…！！ (2020年11月21日 9時) (
レス) id: 2c19e184ee (このIDを非表示/違反報告)
rina214skt2(プロフ) - メリアさん» コメントありがとうございます。煉獄さんの人の呼称が迷走してしまい申し訳ありませんm(_ _)m順次修正させていただきますのでお待ちくださいませ。楽しみにしていただけて嬉しいです！頑張ります！ (2019年8月24日 13時) (レス) id: 74af5ac913 (このIDを非表示/違反報告)
メリア - 口出しすみません！煉獄さんは（名前）少女／少年と呼ぶと思います。冨岡、と呼んでいます。本当にすみません！いつも楽しみにしてます！ (2019年8月24日 12時) (レス) id: 25b2169fce (このIDを非表示/違反報告)
rina214skt2(プロフ) - 蜜柑さん» それが実は私にもわかりません！頑張ります！ありがとうございます^ ^ (2019年8月20日 20時) (レス) id: 74af5ac913 (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑 - いやぁーどうなっちゃうんでしょうね？これからがすごく楽しみです！更新頑張ってください！ (2019年8月20日 16時) (レス) id: aebba032ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あめ | 作成日時：2019年8月18日 9時
