弍拾肆 ページ24
「柱を行かせなくてはならないようだ」
そう目の前の彼は告げる。
奥から胡蝶しのぶ、冨岡義勇、私と正座し目の前にお館様が私たちに背を向けるように座っている。
「義勇…しのぶ…」
「「御意」」
「人も鬼も仲良くすれば良いのに、お
「無理な話だ。鬼が人を食らう限りは」
(そんなこと言ってるしのぶさんが一番仲良くできなさそうですよ…)
冨岡はすぐに立ち上がる。
(気をつけて)
そう目配せすると、小さく、本当にわかるかわからないかの瀬戸際ぐらいに頷くと、しのぶと共に部屋を出て行った。
「お館様…私の前では無理をなさらないでください」
「A、君は"感じ"てしまうんだね」
「ええ」
産屋敷輝哉からはその笑顔を貼り付けた顔とは裏腹に、とてつもない痛みと苦しみを感じ、私は肌がチリチリと焼けるように痛んだ。
「頼みがあってね」
「なんなりと…」
「もうすぐ、炭治郎と禰豆子がここにくる。
義勇は他の柱と距離を置いてしまうから…、君が義勇の側にいてやってくれ」
「…はい…」
この人はきっと私と冨岡が
「A、君だから頼むんだよ。君はみんなの心を"感じ"られる。…できれば、義勇がみんなと仲良くなれれば良いんだけどね」
「それは冨岡さん次第ですね……でもきっと、大丈夫です…きっと」
なにも確証はない。
だが、お館様のこの声を聞いているとそう思えてくる。
「そうだね。ありがとうA、私の代わりに…見届けておくれ」
「……御意」
この人は終わりを信じている、信じた上で自身はそこに立ち会えないことをわかっているのだ。
尚も感じる痛みと苦しみは、恐らくもう少しで動けなくなるほどのものだ。
この人が、今私にこの話をするということは、きっと、炭治郎と禰豆子がここに来ることによって、揉め事が起こるということ。
当たり前だ、鬼を連れた鬼殺隊員など前代未聞、隊律違反なのだから。
それでも、冨岡を信じて、冨岡の選択に目の見えない自身の代わりに私に見守るように頼んでいる。
ああ、この人はどこまでも子供達のことばかりだ。
「頼んだよ」
私の瞳から自然と涙が溢れ、一粒だけ頬を伝って手の甲に落ちた。
「輝哉様が、そう望むなら…」
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もちごめ(プロフ) - とても面白いです！１つ気になったのが、煉獄さんは柱の人たちを呼び捨てで呼んでいます。胡蝶、宇髄のような感じです。口調も「〜だね、〜かい？」ではなく「〜だな！〜だろう！」と言ったように喋ります。口出し失礼致しました…！！ (2020年11月21日 9時) (
レス) id: 2c19e184ee (このIDを非表示/違反報告)
rina214skt2(プロフ) - メリアさん» コメントありがとうございます。煉獄さんの人の呼称が迷走してしまい申し訳ありませんm(_ _)m順次修正させていただきますのでお待ちくださいませ。楽しみにしていただけて嬉しいです！頑張ります！ (2019年8月24日 13時) (レス) id: 74af5ac913 (このIDを非表示/違反報告)
メリア - 口出しすみません！煉獄さんは（名前）少女／少年と呼ぶと思います。冨岡、と呼んでいます。本当にすみません！いつも楽しみにしてます！ (2019年8月24日 12時) (レス) id: 25b2169fce (このIDを非表示/違反報告)
rina214skt2(プロフ) - 蜜柑さん» それが実は私にもわかりません！頑張ります！ありがとうございます^ ^ (2019年8月20日 20時) (レス) id: 74af5ac913 (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑 - いやぁーどうなっちゃうんでしょうね？これからがすごく楽しみです！更新頑張ってください！ (2019年8月20日 16時) (レス) id: aebba032ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あめ | 作成日時：2019年8月18日 9時
