お隣さん.29 ページ29
.
来て早々キッチンに立った宮舘さん。
お料理を作っていただけるとのことで。
その間に渡辺さんが普段のメイクについて教えてくださった。
「軽いメイクはマナーだからね。
なるべく軽く済むようにしたいなら、普段のスキンケアが大事。…言うまでもなくちゃんと手入れしてるみたいだけど。」
ぷにぷにと頬をつつく渡辺さんにずるいと言って寄ってくる深澤さん。
「俺ですらまだ触ったことないのに！」
「どこで張り合ってんだよ。
別に俺、ねとりの趣味ねえから。」
「あったら、美容室連れてかないわ。
おさわり禁止令出てるの！」
「お前、付き合って早々なにやらかしたらそうなるの。」
それは多分仮の関係だったときに私が言ったことを気にしているだけかと…。というか、都合よすぎませんか。仮という関係じゃなくなった日だって、勝手にキスされてるし、それ以降一緒に寝ることになっていたし…。普段はその約束はもはや意味をなさなくなってきているのに。
「まあまあ翔太。
ふっかだってきちんとしたお付き合いは初めてなんだから、緊張する部分だってあるんじゃない？」
「あー、なるほど。」
「ちょっと舘様！！」
勝手に暴露しないでよ！ってぷりぷり怒ってる彼はまるで子供なんだけど…。
「恋愛未経験者同士の初々しい関係、俺は結構見てて面白いけどなー。」
「他所でやれって思うだけなんだけど。」
「舘様のドSスイッチ入ったー…。」
意外にも、彼もこういう関係は初めてみたいで。
緊張しているのは私だけじゃなかったみたい。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1222人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：しぅ
| 作成日時：2021年4月30日 7時
