夏休みの想い出。 (ページ9)

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次に休みが被った日も、気持ちがいい快晴。海へ行くにはとても天気に恵まれていたんだけど…。

「やっぱ恥ずかしいよ……。」

「なんで？別に堂々としてりゃいいじゃん。」

あっけらかんとしてる樹はジーパンにTシャツ。いつも通りキャップ被って、サングラスをしてハンドルを握っている。…そんなところをこうして助手席で眺められるのは彼女の特権かも運転している姿はYouTubeでも度々見れるけど。なんかこう、隣にいて運転してる樹って、動画で見る何倍もかっこいい。

「だって…。」

「ん？」

「このパーカー、薄すぎて水着見えそうだし…。」

「見えるの選んでんだから当然だろ。」

「……はあ？！」

俺の隣なんだからいいかっこして歩けとか言ってるけど、いいかっこもなにも水着なのよ。せめて涼し気なワンピースとかでもいいから着せてほしかった。

「なんで、そんな……。」

「お前が俺の選んだ水着着てるって意識すればいいなって思って。本当はパーカーすら着せんのもやだけど、海に着くまで流石に変な格好だろうし、女子だから日焼け気になるだろうし。」

あ、ずるい。
散々自分本位なことを言っておいて、こういう時だけ爆モテじゅったん発動。薄いパーカーだけど、UV対策の加工がきちんとされているのは買った時のタグにもついていた。それを分かって、買ってくれたんだなって。その優しさが伝わってしまったら、あんまり文句も言えなくなってしまった。とは言え、恥ずかしさが無くなったわけではないけれど。

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