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後日。メッセージで約束した日に、佐久間と一緒に飲みに出かけた。
「…って俺がお酒飲めないの知ってんでしょ!?」
「俺もあんまり強くないからね。」
「なんでそんな2人なのに居酒屋をチョイスしたのか。」
飲めなくても色々つまめるから、居酒屋って気楽でいいじゃん。真剣な話をさらっとするにも、空気感的にいいかなって思って。
「…佐久間さー、いつまでAちゃんと"友達"でいるつもりなわけ?」
「……。」
とりあえず飲み物を頼もうと、居酒屋に成人男性2人で入っておきながらソフトドリンクのみを注文して。間髪入れずに本題を問えば、押し黙った。その表情は酷く苦しそうだった。別に返答を急かすようなことでもないので、俺も何も言わず。飲み物が運ばれてきても乾杯もしないで、ただ言葉を待っていた。
「…今すぐにでも気持ちは伝えたいとは思ってる。」
「ふむ。」
「…それはAちゃんのためになるのかって、ずっと思ってた。」
自分がアイドルという特殊な職業であること、年齢だって少し離れていること。そんな自分が一般人で、しかも学生であるAちゃんに気持ちを伝える事が正解なのかずっと悩んできたのだと、泣きながら訴えた。
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作者名:しぅ | 作成日時:2022年5月11日 16時