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Aちゃんも彼女ちゃんには興味津々で、前半は佐久間のことっていうより翔太の彼女ちゃんについての会になっていた。



「どんな子なの?」


「…。」


「可愛い?」


「…。」


「多分背は低いです。靴、かなり小さかったんで。」


「目黒!!!!」



Aちゃんと俺の問いかけには無視。本当は情報を1つも漏らさないつもりだったんだろうけど、目黒が暴露。その後も俺らがひたすら翔太に迫って、たまに目黒が何かを思い出して暴露しようとするのを翔太が慌てて止めて…。



「じゃあ、しょぴから一つ惚気を話すなら解放してあげよう。」


「…お前、何様なんだよ。」



覚えとけよとか言ってる。……ってことは。



「翔太の口から惚気が聞ける!?」


「お前だけ外放り出す??」


「やだやだ。大人しくしてるから惚気頂戴。」



何がそんなに興味深いのか分からないとかぐちぐち言いながら、話す内容を考え込む翔太。



「…ってか、惚気ってなに。どういうこと。」


「彼女ちゃんが可愛いなって思った瞬間とか、好きだなって思った瞬間とか…。」


「…ぬいぐるみが好きなの。この間、友達に誕生日プレゼントでぬいぐるみもらったって大喜びして、最近そのクマのぬいぐるみをそこいらに持って歩いてる。」



こんくらいのやつなんだけど、って手でサイズ感を示してくれる。ばかでかいやつを抱えて歩いてるわけではないみたいで、納得。



「可愛い…。ぬいぐるみが好きってポイントからもう可愛さが滲み出てる。」


「当たり前だろ、お前みたいな我儘女じゃなくて、あいつは可愛いの。」


「うるせえ!私が我儘女ならお前は我儘男だろ!!」


「はいはい。翔太はそれを本人に伝えてあげられるようになろうなー。」


「………。」



あ、黙った。カマかけただけだったけど、やっぱそうなんだな。翔太のことだから、本人を目の前にすると、なかなか素直になれないのだろうと思った。Aちゃんも同じところで今悩んでいるわけだけど。





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作者名:しぅ | 作成日時:2022年5月11日 16時

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