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side.dt
「しょーにー!!!」
「寄るな、暑い!!」
「しょーに、いつおよめさんにしてくれるの?」
「俺は一言もしてやるなんて言ってねえよ!!」
物心ついたときから翔太が大好きなお転婆姫は、小さい子あるあるの将来結婚しようねって約束をずっと翔太に言い続けてる。なんならもうそれは彼女にとっては前提条件で、いつ結婚してくれるのかと言い始めたのだ。今どきの小学生って、ませてるなあ。
そんな翔太も、なんだかんだお姫様の世話役を気に入ってるみたいで。猫かわいがりしているうちに、毎年こちらに来てお姫様の成長を見るのが楽しみらしい。
「…また背が伸びたか。」
「うん!クラスで一番後ろなんだよー。」
そんな学校の様子から、家での出来事まで。去年の夏から話せていなかった分を一生懸命言葉にするお姫様を見つめる翔太の眼は、慈愛に満ちている。
「…小さい子、そんなに好きなタイプじゃないのにね。」
「うるせ。」
喋り疲れて眠ってしまったお姫様にタオルケットを掛けてあげるという世話の焼き様。普段メンバーに対してもこれくらい気遣いが出来るといいんだけど…まあ、無理だろうな。
「…いつまでこっちこれっかな。」
「どうだろうね。
デビューしたら、なかなか難しいかも。」
まだまだユニットを組んだばかりで、デビューにへの一歩を踏み出した段階だけど。もし、そんな日が来たら今でさえ仕事の合間を縫ってせめて一泊でも…と来ているこの場所に、来ることが出来なくなることだってありえるだろう。
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作者名:しぅ | 作成日時:2021年7月30日 21時