おにーちゃん！【青】 (ページ13)

今日:24 hit、昨日:5 hit、合計:86,351 hit

13. ページ13

.

side.nb

成長していくAに段々惹かれていった。
昔はよく一緒に入ってた風呂を断るようになるくらい、体つきもぐっと女性らしくなって。

親戚のガキとして見ていられなくなったあの年、涼太には速攻見抜かれて夜通し弄られたことは記憶に新しい。

ちなみに風呂は、今でも泊まりに行く度に一緒に入りたいと催促されている。
思春期を何処へ置いてきたんだお前は。
普通、女の方が恥じらうんだぞ。

「…お前さ、俺がほんとに嫁にしてやるって言ったら、それでいいの？」

「もちろん！私、来年には結婚できるって習った！」

クラスメイトに教えられたそう。
…ってことは、クラスメイトにも婚約してるとか言いふらしてるのか、こいつ。

「頼むから他の人の前で俺との結婚の話出すのやめて。」

「えー、いいじゃん。
イケメンの従兄と結婚します！って。」

Aの言葉に固まる。
従兄…って涼太のことだよな。
でも、今の話の流れは俺のことだし…。

「…あのさ、俺、別にお前の従兄じゃねえんだけど。」

「え、違うの！？
毎年従兄が遊びに来てくれてるってママが言ってたから…。」

「それは涼太のこと。
俺はただ涼太の幼馴染で、涼太の家との血縁関係はないの。」

こうして人の話を勘違いしたまま、他の人に何か間違ったことを伝えてしまうのもいつものこと。別に今更驚かない。…そういう抜けてるとこも、可愛いと思ってるから。

.