47輪 ページ47
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side.Arai
翔太が一瞬こちらを不機嫌そうな顔で睨んだことに、彼女は気付いていたようで。不思議そうな顔で翔太を見つめていたけど、翔太はそれ以降目線を合わせようとしていない。きっと、幼馴染でもなければ分からない小さなやり取り。
それに気づかないふりをして、声を掛ける。
「どうかしたかな?」
「いえ…翔太の様子が、なんだかおかしい気がして…」
小さいことでもすぐ機嫌を悪くするので、大した理由はないかもしれませんが、と笑う。
"幼馴染"
その距離感が特別視されているのは翔太と涼太、大介とSixTONESの大我、HiHiJetsの涼と瑞稀を見てもらえば分かると思う。
だが、そんなに変わったことだろうか。もちろん人気の高い組み合わせになる。それでも、相手のことを同じだけ理解してしまえば幼馴染でなくてもいいのではないか。
現に俺はこうして、他に涼太だけが気づいたであろう翔太と彼女のやり取りに実際は気付いている。…周りをよく見ている涼太は俺が気づかないふりをしていることにも気づいたのか、一瞬こちらを睨んだが、今更そんなことでひるまない。
「そうだ。
この間言ってた飲み会の予定だけど…。」
「飲み会って大げさな…」
「じゃあ、新人ちゃんの歓迎会ってことで。」
「…それはもう、皆さんからして頂きました。」
彼女がメンバーのご飯会に同席する話は、メンバーたちから打診があって知ってはいた。本当に彼女も同席させたのか。そしてその会が彼女にどれだけの影響があったかなんて、表情を見ればわかる。
…これ以上の干渉は、許さない。
To be contenuied
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作者名:しぅ | 作成日時:2021年7月11日 21時