39輪 ページ39
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side.you
阿部くんとその後もお互いの趣味の話とか。何気ない会話を続けていたら、後ろから何かがくっついてきた。
「…翔太？どうしたの。」
nb「…全然こっち来てくんないじゃん。」
どうやら5歳は構って欲しかったみたい。
話途中…と思って阿部くんを見たら「構ってあげてください」って優しい笑み。
「ごめんね、阿部くん。
またゆっくりお話しよう。」
ab「うん。こちらこそありがとう。
楽しかったよ。」
最後に私の頭を撫でてから、彼は佐久間くんたちの方へと合流していった。…みんな、頭撫でるの好きなのかな。
「しょーた、おいで。」
声を掛けたら、正面からぎゅっとくっついてくる5歳。
普段は人前で甘えるなんてプライドが絶対許さないツンデレくんだけど、周りがメンバーっていう信頼している人たちで、完全プライベート空間で、お酒が入ってるって状況が重なって、そんなこと気にしてもいないみたい。
「何か話したい事でもあったの？」
nb「…そうじゃないけど。」
ただ、構ってもらえなかったのが寂しかったみたい。しばらく頭を撫でていたら、気持ちよさそうに寝息を立て始めた。
「家みたいだなあ…。」
dt「この場なら、家と同じ空気感でいられた方がいいけどね。」
様子を見に来てくれたらしい涼太。「大丈夫？体勢辛くない？」と気を遣ってくれる辺り、やっぱり貴族様。
dt「ラウもいるからあまり遅くなれないし、そろっとお開きにしようかって。」
「そっか。もう終わっちゃうんだ。」
結局阿部くんとお話したくらいで、他の子とは踏み込んだお話は出来なかった。みんなをもっと知れるいい機会だと思ったんだけど…。
dt「俺たちのことはこれからゆっくり知ってくれればいいよ。」
「翔太と涼太はもう知ることないくらい知り尽くしてるけどね。」
dt「んー、どうだろ。
案外知らないことも多いかもよ？」
悪戯に笑う涼太。この含み笑いは何か悪いことを考えてる時。
「…何するつもりなの。」
dt「何もしないけど…。Aの知らない俺たちをこれからたくさん見せてあげないとなって思ってただけ。」
うーん、よからぬことを企んでいるようにしか見えないけど。
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作者名：しぅ
| 作成日時：2021年7月11日 21時
