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side.ab
佐久間が自分から手紙の確認に行かないのは、彼女との時間が第一だから。当然だけど。「分身が出来たら自分から確認に行くのにー」と拗ねていたこともあったっけ。
ふっかたちとクラスが分かれるところまではおちゃらけて賑やかな佐久間だけど、教室に入ると少し空気感が変わるのは多分俺と照しか分かってない。他のクラスメイトが見てもあまり変わっているようには見えないだろうけど、目が笑わなくなるから。
「今日、どうだった？」
「下駄箱に一通。平川さんから。」
照が名前出した瞬間肩を揺らした女の子。
彼女が平川さん。
「ほんとに懲りないねー？
俺、先週も君に怒った気がするんだけど。」
「見えにくくなってたのは評価できるかな。」
「照、それ褒めちゃだめなやつだからねー？」
にこにこ笑顔で平川さんに近づいていく佐久間。
目が笑ってないから、平川さんはただ怖いだろうけど。
「どうして…！」
「どうして？
Aが俺の彼女ってこと以外に理由なんている？
…あ、どうしても知りたいっていうならもう少し教えてあげるよ。
彼女が俺の一番だから。
彼女以外は俺、興味ないんだ。
…運命って信じる？俺と彼女は赤い糸で結ばれてるの。」
照が持っていた手紙。
正解はAちゃんに宛てた手紙。
彼女に届く手紙は全部俺と照が回収している。
放課後とか休み時間も定期的に見回ってるんだ。
男子からのラブレターも、女子からの僻みの手紙も。
全て、彼女が傷つかないように回収。
手紙の内容を無視しているわけだから、彼女の知らない内に彼女からは段々人が離れている。そのことに鈍感な彼女は疑念を抱かない。
だから、やりやすくはあるけど、同時に少し鈍感すぎて心配にもなる。…昔から、そういうお方だったけど。
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しぅ(プロフ) - yunaさん» コメントありがとうございます。温かいお言葉、大変励みになります。もう少しお話は続いていきますので、ぜひ楽しみにお待ちくださいませ。 (2021年6月28日 13時) (
レス) id: 2df24aa97a (このIDを非表示/違反報告)
yuna(プロフ) - 本当に面白すぎて私にとってどタイプすぎました。更新待ってます！ (2021年6月26日 19時) (レス) id: 5b6827b528 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しぅ
| 作成日時：2021年6月15日 20時
