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side.sk
スポーツ大会までの一か月、俺の家の庭や、時にはストリートのバスケコートを使って練習を重ねた。
練習の時、いつも俺にはふっかがついて、Aには翔太がついていた。
「…俺もAと練習したいのにー。」
「ポジション違うから諦めろ。」
仲良さそうに練習をしている2人が羨ましくて、ずーっと2人を見てたら余所見すんなってまたふっかに怒られた。
そして迎えたスポーツ大会当日に、疑いが確信へと変わった。
男子バスケの決勝。
準決勝で負けてしまった俺は、応援に来ていたAと一緒にギャラリーで観戦していた。
「すごい、接戦だね…。」
「ね、点取り合戦。」
得点板が目まぐるしく変わっていく接戦。
残り時間もあと僅か、1点差で翔太たちのチームが負けていた。
このまま負けてくれたらいいのに、なんてちょっと嫌味なことも考え始めた時だった。
「あれ、翔太くん…？」
1人、ボールとは反対方向へ走り始めた翔太。
ボールの方に視線を戻せば、ふっかが相手から奪ったところで。
「なべー！！」
ふっかの大きいパスをキャッチした翔太が、レイアップでゴールを決めたところで、ホイッスルが鳴った。
「男子バスケットボールの部、優勝は1年B組！」
司会のアナウンスの後、翔太とふっかが俺たちのとこまで駆けあがって来た。
「いいの？主役が抜けてきちゃって…。」
「そういうのガラじゃないから。
どうよ、俺らの活躍は。」
「すごい、かっこよかった。
翔太くんが辰哉くんを信頼して走り出してたんだって、辰哉くんのパスが通ったときに分かって感動しちゃった…。」
ずっと俺らの方を見ない翔太にも「かっこよかったよ」って言うAの顔は幸福感に溢れていて。それは、本来恋人である俺に向けられるものであるはずなのにって思った時にふと阿部ちゃんの仮説が頭を過ぎった。
「姫が駆け落ちをした」
これは紛れもなく翔太のことだろうって。
長年一緒にいたから、Aの表情だけでわかってしまう。
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しぅ(プロフ) - yunaさん» コメントありがとうございます。温かいお言葉、大変励みになります。もう少しお話は続いていきますので、ぜひ楽しみにお待ちくださいませ。 (2021年6月28日 13時) (
レス) id: 2df24aa97a (このIDを非表示/違反報告)
yuna(プロフ) - 本当に面白すぎて私にとってどタイプすぎました。更新待ってます！ (2021年6月26日 19時) (レス) id: 5b6827b528 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しぅ
| 作成日時：2021年6月15日 20時
