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side.fk
本来なら今日の午後は何もない予定で。
舘さんに翔太を連れて帰ってもらって、阿部ちゃんに佐久間と別室に移ってもらって、俺と照が話す予定だったんだけど…。佐久間がバスケの練習やるってぐずったから、うまいこと利用して翔太とAちゃんも外に出した。
で、残った4人でPTA総会が始まろうとしていた。
「…話ってなによ、岩本さん。」
元々は岩本さんに話があるって呼び出されていた。俺が切り出せば、全員の空気が少しぴりっとした。まあ、ここの4人は全員俺たちの共通点に感づいてるはずの4人だからね。
「単刀直入に言う。佐久間のために、手伝って。」
「それは無理なお願いだね。いくら照の頼みでも聞き入れられない。」
何かと思えば。悲劇の王子様を幸せにするために協力してほしい、と。
「照だって阿部ちゃんだって、俺たちが同じ時代を生きたことくらい気付いてるでしょ？俺らも一緒。佐久間が王子だったことくらい分かってる。
もし今ここで「協力しますよ」って言うような輩だったら、俺たち3人とも最初から佐久間とAちゃんくっつけるために必死になってるよ。普通の国民なら、国のために尽くしてくれた王子には幸せになってほしいだろうし。」
「…つまり、ふっかは普通の国民じゃなかったってわけね。」
「んまあ、そーいうことかな。ってか阿部ちゃんもこわ。」
流石、目敏く話の核心を突いてくる阿部ちゃんも顔が怖い。よっぽど佐久間にご執心だな。まあ、気持ちはわかるけど。
「2人が佐久間を大事に思うように、俺らは翔太が大事なわけ。だから、その話には乗れないね。それに、あとは時間の問題だよ。Aちゃんはだいぶ、思い出してきてるみたいだから。」
最近ちょくちょく怪訝そうな顔で考え込んでいる時間が増えた。それは決まって、翔太との絡みがあったとき。
「…まあ、そっちの意志は分かった。舘さんもふっかと同じ気持ちってことでおっけー？」
「うん。翔太は俺の幼馴染だからね。誰よりも幸せになってほしいんだ。」
さらっとめっちゃかっこいいことを言ってく貴族様。
さーて、これで向こう側には喧嘩売っちゃったわけですけど、岩本さんたちはどう出てくるかな？
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しぅ(プロフ) - yunaさん» コメントありがとうございます。温かいお言葉、大変励みになります。もう少しお話は続いていきますので、ぜひ楽しみにお待ちくださいませ。 (2021年6月28日 13時) (
レス) id: 2df24aa97a (このIDを非表示/違反報告)
yuna(プロフ) - 本当に面白すぎて私にとってどタイプすぎました。更新待ってます！ (2021年6月26日 19時) (レス) id: 5b6827b528 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しぅ
| 作成日時：2021年6月15日 20時
