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急に意識を失ったAを保健室まで連れて行って、様子を見る名目で3・4限をサボる。養護教諭も特に何も言わなかったし。
隣で寝息を立てるこいつはどう見てもあの時のままなのに、違うのは今は佐久間のものということ。
「…こうだっけ。」
眠るあいつの手を握る。
俺の体調が優れない時にやってくれたように。
佐久間と一緒にいるのが幸せなら、諦めようと思った時もあった。
でも、約束を果たすと言ったのは俺だから。
「御伽噺を書き換えてたまるか。」
御伽噺が嘘にならない内に、君を迎えに行く。
そのためにも少しずつ、昔のことを思い出すように仕向けて。
繋いだ手に少し力が入って、苦しそうに息を吐く。
悪い夢でも見てるんじゃないかと思って、揺り起こした。
「おい…。」
「ん……、翔太、くん…？」
「…魘されてたぞ。」
「なんだろ…。なんか、変な夢を見ていた気がする。あんまり内容は覚えてないけど…。」
「変な夢なら思い出さなくてもいいだろ。」
それが俺と過ごした日々の記憶だとするなら、尚更。
覚えているのは俺だけでいい。
もう、あんな辛い思いをしなくていいんだ。
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しぅ(プロフ) - yunaさん» コメントありがとうございます。温かいお言葉、大変励みになります。もう少しお話は続いていきますので、ぜひ楽しみにお待ちくださいませ。 (2021年6月28日 13時) (
レス) id: 2df24aa97a (このIDを非表示/違反報告)
yuna(プロフ) - 本当に面白すぎて私にとってどタイプすぎました。更新待ってます！ (2021年6月26日 19時) (レス) id: 5b6827b528 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しぅ
| 作成日時：2021年6月15日 20時
