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依頼から数日経った頃、マリア・クロ−ネのことは大きなニュ−スになっていた。
マリアの部屋から遺書が見つかったからだ。
そこには今までしてきた事、そしてクロ−ネ家の悪事も全て書かれていたことから、
クロ−ネ家は伯爵から男爵へと降格させられた。
自業自得といえば自業自得の結果だろう。
シニ−のほうは依頼完了してからすぐに部下が支払いにきた。
どうやらこっちはこっちで忙しいらしい。
数日経った頃、残りの依頼を遂行する為ある場所に来ていた。
そこにはやはり先客がいた。
先客は青い花束を手向けており、
前にあったときにはしていなかったアウイナイトの指輪をしていた。
相手もどうやら後ろに人がいる事には気付いみたいだが振り返ることなく話し始めた。
青「なんだか不思議な感覚ですよ。
自分から葬ったくせに、マリアは笑ってる気がするんだ。
いつもみたいに人懐っこい笑顔で僕の名前を呼んで・・・。
もっと色んなことがしたかった、笑って泣いて・・・、幸せにしたかった。
ほとんどの人が二度と依頼しないという意味が分かった気がするよ。
君達の遂行の仕方は残されたものには残酷すぎる。
たとえ、命を奪わなかったとしても。消えない何かを残すのだから。
それと君達が調べた場所は確かに思い出の場所だよ。
でもね一番の思い出の場所はここなんだ。僕と彼女のお気に入りの場所なんだ。」
泣きそうだがどこか力強い声だった。
『最後に彼女はこう言ってましたよ。
そう伝えると、シニ−は静かに泣いていた。
彼女が眠る場所にはネモフィラが咲き乱れ遠くには海が見える。
まるでマリアとシニ−が笑い合ってる様に暖かい空気が流れていた。
・・・・・・・・・
緑「しかし、今回の依頼に関してはAも性格悪い事するよな。
よりによって記念日に決行するなんて。」
『性格悪いとは人聞き悪いね。あの日が一番良かったのよ。』
そういってカクテルを口へと運ぶ。
白「それにしても、マリアは何故青い指輪なんてしていたんですかね?
Aさんが見たときには無かったのに。」
緑「愛する人からの贈り物。最後まで幸せだったんだろな。」
耽ったようにリョクは答えた。
儚い恋だったのかもしれない。
しかし不幸ではなかったと思う。
そう思いながらジンライムを飲み干した。
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ピエロ(プロフ) - いちごみルく。さん» コメント頂きありがとうございます。そう言っていただけでとても有難く思います。更新頻度は高くないですが気長に読んでいただけると幸いです!暗号はヒントを出すつもりですのでそれを見ながらまた考えてみてくださいね。これからもどうぞよろしくお願いします (2021年7月2日 20時) (レス) id: ad7d4cd562 (このIDを非表示/違反報告)
いちごみルく。 - 図書館で当たりの本を見つけた時のような、ワクワクしたようなキモチで読めました!暗号全然わからない…応援してます! (2021年6月24日 22時) (レス) id: 16a7a41fba (このIDを非表示/違反報告)
ピエロ(プロフ) - ちなみに、短編にもならない作品をツイッタで書いてる時があります。ただ単に面白みもないアカウントですが興味がありましたらごらんいただけると幸いです! アカウント:@piero_syousetu (2020年12月9日 22時) (レス) id: 05184b55a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ピエロ | 作成日時:2020年7月17日 0時