・・ ページ29
時間が止まったように世界が闇に包まれる。
そんな夜中に扉が開いた。
入ってきたのはこないだのウルフアイの男。
しかし先日とは打って変わって、物腰のよさそうな紳士に見えた。
緑「ようこそ、どうぞお座りに。ご注文は」
灰「少し濃いめのハイボ−ルを。それで、約束は守っていただけますね？」
男はリョクの目を見ながら微笑んだ。
緑「勿論。ここは表も裏も関係ありません、
ただ依頼を遂行するのみ、それが誰かの幸せを壊す事であったとしても。」
そういって、グラスを置いた。
灰「成程、では依頼内容を話しましょう。
僕の依頼は唯一つ、ベギ−デアクノップ株式会社の倒産。
勿論跡形もなく・・・ね？」
緑「つまり・・・。消し去るという事でしょうか。」
リョクは耳を触る振りして自分のインカムの音量を上げた。
まるで誰かに聞かせるためかのように。
灰「そういうことになるね。」
緑「分かりました。理由をお伺いしても？」
リョクがそう聞くと男は悩んだ様子でグラスを傾けながらくるくるとまわした。
ハイボ−ルと氷が照明の明かりによってキラキラと光る。
少し間があっただろうか、秒針の音がやけにはっきりと聞こえる。
灰「分かりました。お話いたしましょう。僕と彼らとの話を」
そういうと男はグラスを置いた。
その眼には懐かしいという感情と嫉妬や欲望を抱いた眼差しをしていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 4人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ピエロ(プロフ) - いちごみルく。さん» コメント頂きありがとうございます。そう言っていただけでとても有難く思います。更新頻度は高くないですが気長に読んでいただけると幸いです!暗号はヒントを出すつもりですのでそれを見ながらまた考えてみてくださいね。これからもどうぞよろしくお願いします (2021年7月2日 20時) (
レス) id: ad7d4cd562 (このIDを非表示/違反報告)
いちごみルく。 - 図書館で当たりの本を見つけた時のような、ワクワクしたようなキモチで読めました！暗号全然わからない…応援してます！ (2021年6月24日 22時) (レス) id: 16a7a41fba (このIDを非表示/違反報告)
ピエロ(プロフ) - ちなみに、短編にもならない作品をツイッタで書いてる時があります。ただ単に面白みもないアカウントですが興味がありましたらごらんいただけると幸いです！ アカウント：＠piero_syousetu (2020年12月9日 22時) (レス) id: 05184b55a7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ピエロ | 作成日時：2020年7月17日 0時
