個性“触手”の元暗殺者＃殺せんせー暗殺の時間＃壱 (ページ36)

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＃024　ここはどこ？ページ36

＿＿Aside＿＿＿＿＿

気が付いたら、そこは真っ暗だった。
私は、指一本もうごかすことが出来なかった。

　『誰か居ないの………！』

私らしく無い、弱々しい声だった。

　『ぎゃぁぁぁ！』

急に頭痛がした。
一瞬だったけど、軽く息が上がるくらい。

“どうなりたい？”

誰かが喋ってるんじゃなく、頭に直接響いた声。

　『私は…………。』

何故か、答えなきゃいけないと本能が叫んでいた。

　『私は、人を守りたい。誰かを導いてあげる、速くて強くてかっこいい。そんなヒーローになりたい。』

私の大好きな、ヒーロー(先生)みたいに。

目を、あけると知らない天井が見えた。
あの暗闇に居た時急にきた頭痛もなく、戻ってきた感じがした。

カエデ「A!!!!」

　『！？』

いきなり、緑色の髪をツインテールにした可愛い女の子が、私の胸に飛び込んできた。

　『カ、カエデ？どうしたの？』

カエデ「どうしたのは、こっちのセリフ！もぉ！心配したんだから！」

よく分からんが、めちゃくちゃ心配してくれたんだろう。それが、純粋に嬉しかった。

　渚「A！おはよう。起きたんだ。」

カルマ「心配させないでよ。」

　『アハハ、ごめん。』

1週間、ずっとうなされていたらしい。

四人でくだらない話をしていた時、クラスの皆がきた。

矢田「それにしてもAちゃん。どうして急に倒れたの？」

　『それがわかんないんだよねぇ。桃ちゃん(ももちゃん)。急に頭痛がして、身体が熱くなって、気を失って、目が覚めたらここにいた。』

矢田「そうなんだ。あと！私は桃花(とうか)であって、桃花(ももか)じゃな、い！？」

桃ちゃん(ももちゃん)が急に顔色を真っ青にした。
桃ちゃん(ももちゃん)だけじゃない、他の皆も。

　渚「ううっ、うしっ、うしっ、うしっろっ！！！」

後ろ？
何かあるのかと振り返ると……………。

何？これ？
それは、私達がよく知っていて、私達の絆とも言える

“触手”

だった。