個性“触手”の元暗殺者＃殺せんせー暗殺の時間＃壱 (ページ33)

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＃021　別れの桜ページ33

全員の名前が呼ばれた。全員の目線は渚に集まった。

この一年。いろんな事があった。
楽しかったこと、嬉しかったこと、辛かったこと、悔しかったこと、悲しかったこと。

全部の思い出に殺せんせーが居た。

　渚「あ”あ”ぁぁ！」

　渚「！？」

殺せん「そんな気持ちで、殺してはいけません。
落ち着いて、笑顔で。」

大好きだよ。殺せんせー。

　渚「さようなら。殺せんせー」

殺せん「はい、さようなら。」

渚が先生の心臓にナイフを刺したとたん、殺せんせーが眩しく光った。

優しくて、暖かくて、それでいて安心する。

皆が泣き出した。こんなに涙を流したのは、いつ以来だったかな。

私は、渚に抱きついた。

　『うっっうっっうぁー！』

時刻は、12時になる頃。

椚ヶ丘中学校卒業の日。
一足先に私達は、暗殺教室を卒業した。

　『んぁ？ん、あ～！』

もう朝か。

一通り、息が落ち着いてきた頃に、教室に入ると、卒業アルバムとアドバイスブックが置いてあった。

これ全部手書き？全部手作り？って思うぐらい分厚くて。ちょくちょく居る殺せんせーのイラストにムカついて。

でも、いろんなことが起こり過ぎて、皆寝てしまった。

私は席から立って、窓の外を見た。

　『桜。』

桜の咲く季節、それは別れの時。

　「ん？あ、Aおはよう。」

聞き慣れていた声で、でも少し眠そうな声をしていた彼の顔を見る為に後ろに振り返る。

　『おはよう。渚！眠そうだね。』

　渚「うん。何してたの？考え事？」

　『ううん、そうじゃなくて………。
桜は春を感じさせるなぁって思ってさ。』

　渚「確かにね。」

ねぇ、殺せんせー。お父様は、お母様は、お祖父様は、元気でした？雪村でに会えました？

マッハ20なんだから、雪村先生のこと、すぐ見つけたでしょ？

　渚「あ！そういえばさ、殺せんせーの言ってた、“あの時のこと”って何？
一人で山の中入ったとき、なんか言われたんでしょ？」

　『あぁ、実はね』

＿＿＿回想＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

殺せん「じゃあ、一つ。私の願いを聞いてくれませんか？」

　『！？うん！もちろん！！何？』

殺せん「私の願いは、君達皆に殺されたい。それが私の願いです。」

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

　渚「そうだったんだ。」

　『うん。』

　渚「…………そんなことよりA！今回もまた無理したでしょ！」

　『？無理？？』