七輪目 ページ3
鈴「♪〜」
蛍「愛ってばすっかりご機嫌だねー。」
愛「それだけ蜂須賀さんのケーキと国行の淹れる紅茶を気に入ったんだろ。」
うふふ……美味しかったなあ、ケーキと紅茶。
あのふわふわの生くりぃむがたまらなく美味しかった!!
また食べてみたいなあ。
戦で誉を取ったら作ってくれるかなあ?
薬「ああ、ここにいたのか明石の旦那。探したぜ。」
明「薬研はん?自分になんぞ用でも?」
薬「あー、俺がって言うより大将がな。どうも話があるみたいで。」
明「……なんや嫌な予感しかせぇへん……まあでも行くしかないやろな……薬研はんおおきにー。」
主さんからの呼び出しに答えて、国行が部屋を後にして、薬研はちらっとこちらに微笑みかけてから一言国俊に声を掛けて部屋をあとにした。
何がしたかったんだろう……。
でも、さっきの笑顔のせいで、忘れかけていた右手の熱がぶり返したみたいに、熱くなった気がする。
蛍「国俊、今日出陣だっけ?今のうちに眠ってた方がいいんじゃない??」
愛「おー。市中で練度上げー。愛はたぶん明日以降の出陣じゃねーかなー。主さんが国行を呼んだの、たぶんその辺りが関係してそう。」
鈴「そうなの?あたしも早く戦に出たいなー。」
そして強くなって、愛くんとまた２人並んで戦うんだ。
あの時みたいに、忠政さまの下にいた時みたいに
２振り一緒に、愛染明王の加護と味方の勝利を祈って
みんなを、守り導くんだ。
愛「ふわ……っ、……じゃあ、俺はちょっと寝てくるな。夕餉の前に一度起こしてくれな。」
蛍「うん、わかった。おやすみ国俊。」
鈴「おやすみ、愛くん。」
愛くんを見送って、それから蛍とお話ししながら過ごしてるうちに、国行が戻ってきた。
その手には何やら茶色の見慣れない箱が抱えられていた。
蛍「国行、どうしたの?その荷物。」
明「ああ、これな。主はんがどうも現世のご家族に話しを付けたみたいで、愛の分の服やら下着やら譲ってくれたみたいで渡してくれ言われて。」
鈴「主さんが?」
国行が抱えていた箱を置いて開けば、たくさんの服が入っていた。
一枚取り出して確認する。けっこうかわいいかも。
そして、底の方に靴下や下着が入ってるのが見えた。
国行と蛍も気付いたみたいだが、見てみぬフリをして服を丁寧に畳んでくれている。
でもこんなに貰っちゃっていいのかな……あとで主に聞いてみよっと
.
ラッキーアイテム
革ベルト
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作成日時：2018年5月15日 20時
