無自覚に周囲を振り回す魔法使いと振り回されまくる零お兄さん ver.６【名探偵コナン/降谷零 安室透】

236 緋色編 ページ5

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降「澁谷夏子28歳…小学校教師…」

杯戸公園近くの道路脇

車の中で携帯に写るある女性の画像を見ながら降谷がそう口に出した



べ「誰よ？
それ…」

助手席に座っているベルモットが疑問そうな目を向ける



降「僕の依頼人であり…なおかつ…
僕が探し求めている最後のピースを…
埋める手助けをしてくれそうな人物ですよ…」
べ「だから何なのよ？
そのピースって…」



ドシャ



その時何かが落ちるような音が聞こえた



降「！？」

女性らしき人物が階段下に横たわっているのがルームミラーに映っていた



べ「今誰かが階段から…」
降「！」

降谷は階段の上にたたずんでいる人物に気付く

その人物はすぐに逃げ去ってしまった

それを見た後降谷は車から下り

倒れている女性に近寄る



べ「ちょっと行くわよ
こんな事で人目を引くわけには…

！」

車から下りてきたベルモットは倒れている女性を見て何かに気づいた



べ「この女…」
降「どうやらパズルは完成しそうですよ…」


それは先程降谷の携帯の画像に写っていた


“ 澁谷夏子”という女性だった






.







その後女性の応急処置をし

救急車が来るのを見届けるため待機




べ「…ところで」

ベルモットが煙草に火を付けながら話しかけてくる



べ「Aは元気？」

Aを気に入っているベルモットはよくAの事を聞いてくる

正直降谷はあまりAの事を話したくはないがベルモットがAに害を及ぼすわけでもないので仕方なく話をする



降「…はぁ…元気ですが」
べ「泣かせたりしてないでしょうね？」

その言葉に携帯をいじっていた降谷の手がぴたりと止まった

それにベルモットは眉を寄せる



べ「…何？泣かせたの？
とうとう我慢出来ずに襲った？」
降「断じて襲ってません」
べ「じゃあ何よ」
降「…」

じとっと降谷を見てくるベルモットに降谷は少しの間黙った後




降「…数日前にジンに頼まれていた取引の件で」
べ「…あぁ あれね」
降「取引中…Aが通りかかり声をかけてこようとしてきてしまい…取引相手の野郎がAに興味を示しやがったんです」
べ「…(この男Aに男が絡んでくると途端に口が悪くなるわね…)」
降「だから関わらせたくなくてその時は“赤の他人”だと言って他人のふりをしたんですが…」

そこで降谷は大きくため息を吐いた




降「…帰ったら凄まじく怒っていて…“どうせ私は赤の他人だ”と凄まじく号泣されてしまいましたよ…」

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