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「あ キッド君だ」
テレビのニュースで映し出されている怪盗キッドを見て
Aがそう声を出した
…“キッド君”?
降「…いつの間にそう呼ぶ程仲良くなったんだ?」
「うん!
実は…」
その疑問に笑顔でAが何かを答えようとし
ぴたりと止まった
僕の顔を見たまま笑顔で固まる事数秒
「…友達になったんだ!」
降「…ホー?」
これ恐らく色々省いたんだろうが普通に考えてとんでもない事を暴露してしまっている
怪盗キッドと友達になったってどう言う事だ
降「…」
その意味を込めてAに睨みをきかせていると
Aはにぱーっと笑ってテレビに顔を戻した
…おいコラ
降「…怪盗キッドの逮捕は僕の管轄外だから深入りするつもりはないが」
「!」
もう何も言う気は無いのかもしれないが
一応Aの肩を掴みこちらに向けさせる
降「…君絶対怪盗キッドの正体知ってるだろ」
「正体も何もキッド君はキッド君だよ」
即答された
にこにこしているA
“これ以上話すつもりは無い”とその笑顔が言っている
…この子隠し事があると大抵笑顔ではぐらかすんだよな
僕はため息をつきそれ以上の詮索を諦める
先日
警察庁での仕事中
怪盗キッドの予告状が送られた美術館に行ったA(本気で行かせたくなかったが)から携帯に連絡が入ってきていた
“何か危なそうな気がするから警察の人に来てもらう事は出来ないかな?”と
その連絡を見て疑問に思った
怪盗キッド関連だろうか?それなら既に他の課が待機しているはずだ
それに時刻はまだ19時
怪盗キッドの予告時間には早過ぎる時間だ
とりあえず少し考えた後
“出来ない事はない
何かあったのか?状況は?”と送り返した
ら
その後次々に送られてきた写真に背筋が凍りつきそうになった
ビンに入れられた劇薬に怪しい研究室
改造を施された異様な形をした銃の類い
火薬庫らしき倉庫など
美術館にいるとは思えない写真の数々
一体Aは今どこにいるんだと焦ってすぐに電話をかけようと思ったが
電話を鳴らしてAに危険が及ぶ事を危惧し思いとどまる(恐らくマナーモードにはしているだろうが通話出来ない状況にいるかもしれない)
すぐに“今どこにいて何をしているんだ”とメッセージを送りAの居場所を詳しく知るためGPSを開く
GPSはAの行き先の美術館を表示していた
それを確認した後すぐにAからも連絡が届く
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みひろん(プロフ) - 拝見させて頂きました☆とても良い内容で楽しくて楽しくて♪更新が気になりす (2021年5月3日 22時) (レス) id: 3625b37890 (このIDを非表示/違反報告)
さの - 続き楽しみにしてます!ストーリーも設定も何もかもが好きです。頑張ってください (2021年4月24日 11時) (レス) id: f21a562c74 (このIDを非表示/違反報告)
りゅうび - コレ見てるのが唯一の癒しです…!!!ほんと好き…作者様愛してる… (2021年4月22日 11時) (レス) id: 1863eb5089 (このIDを非表示/違反報告)
いよ - 続きが気になります!とっても面白くて読みやすいので!これからも頑張ってください! (2021年4月18日 12時) (レス) id: 4f68d69473 (このIDを非表示/違反報告)
ポラン - この作品凄く好きなのでよく拝見させていただいております!!劇場版バージョンとかも見てみたいです!!これからも頑張ってください!!! (2021年2月17日 23時) (レス) id: 60ead42250 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サクヤ | 作成日時:2020年1月1日 13時