249 緋色編 ページ18
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赤「Aのそれは…
恐らく俺の感情から読み取った憶測のようなものか…?
…それならAが言っている事は…俺が安室君の仲間を殺してしまった罪の意識から来るものではないのか?
実際俺が殺したのは本当の話…」
「嘘だよ」
赤「…!」
「殺したなんて
嘘だ」
はっきりと言い切ったAに
赤井は言葉を詰まらせる
「私はその人を知るのに
何も難しい事なんか考えていない
どうしてわかるかなんて聞かれても説明出来る程の事は何も言えない
ただわかるだけなんだ」
そう言って
Aは少しだけ
悲しい笑みを浮かべる
「…わかってるんだ
秀一お兄さん本当は…零お兄さんの大切な人を殺してはいないし…
…本当はその人を死なせたくなかったって事も
けれどそれを零お兄さんには…秀一お兄さんは言ってはいないんでしょう?
だって本当の事を言ってしまったら…
零お兄さんを…苦しませてしまう事になるから」
赤「…っ」
Aの言葉に
手を強く握り締める赤井
何故そこまでわかるのかと
何故そこまでわかってくれるのかと
疑問でしかない
けれど
もう納得するしか無かった
それをわかってしまえるのが
この子なのだと…
赤「…君は本当に…恐ろしい子だな…」
赤井はそう
力無く笑うと
ゆっくりと語り出した
降谷が赤井を
憎むようになってしまった
出来事を
.
三年前
組織に潜入していた公安警察の男が死んだ
組織でのコードネームは“スコッチ”
ある時スコッチは公安警察からの潜入捜査官だと組織にバレてしまった
逃げるスコッチをその時ライとして潜入していた赤井は追いかけた
スコッチを組織の手から逃がす為だった
しかしスコッチと居合わせたビルの屋上で拳銃を奪われてしまった
スコッチはその拳銃で死を選ぼうとしていた
しかしそれを赤井は止め
自分がFBIであることを告白しスコッチの手から拳銃わ離させようとした
だが
その時階段から人が上ってくる足音が響いた
スコッチはその音に組織の者だと思い
自分の胸ポケットの携帯電話ごと心臓を撃ってしまった
しかし
上ってきた人物はバーボン
スコッチと同じ潜入捜査官の降谷だった
そして赤井は
酷い焦りに満ちた表情で絶命したスコッチに駆け寄る降谷に言った
自分が拳銃で心臓をブチ抜いてやったと…
.
「…」
Aは黙って聞いていた
それは決して
降谷には
言う事の出来ない
真実だった
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みひろん(プロフ) - 拝見させて頂きました☆とても良い内容で楽しくて楽しくて♪更新が気になりす (2021年5月3日 22時) (レス) id: 3625b37890 (このIDを非表示/違反報告)
さの - 続き楽しみにしてます!ストーリーも設定も何もかもが好きです。頑張ってください (2021年4月24日 11時) (レス) id: f21a562c74 (このIDを非表示/違反報告)
りゅうび - コレ見てるのが唯一の癒しです…!!!ほんと好き…作者様愛してる… (2021年4月22日 11時) (レス) id: 1863eb5089 (このIDを非表示/違反報告)
いよ - 続きが気になります!とっても面白くて読みやすいので!これからも頑張ってください! (2021年4月18日 12時) (レス) id: 4f68d69473 (このIDを非表示/違反報告)
ポラン - この作品凄く好きなのでよく拝見させていただいております!!劇場版バージョンとかも見てみたいです!!これからも頑張ってください!!! (2021年2月17日 23時) (レス) id: 60ead42250 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サクヤ | 作成日時:2020年1月1日 13時