検索窓
今日:2 hit、昨日:52 hit、合計:377,995 hit

249 緋色編 ページ18

249






赤「Aのそれは…
恐らく俺の感情から読み取った憶測のようなものか…?
…それならAが言っている事は…俺が安室君の仲間を殺してしまった罪の意識から来るものではないのか?
実際俺が殺したのは本当の話…」
「嘘だよ」
赤「…!」
「殺したなんて
嘘だ」

はっきりと言い切ったAに

赤井は言葉を詰まらせる



「私はその人を知るのに
何も難しい事なんか考えていない
どうしてわかるかなんて聞かれても説明出来る程の事は何も言えない
ただわかるだけなんだ」

そう言って

Aは少しだけ

悲しい笑みを浮かべる



「…わかってるんだ
秀一お兄さん本当は…零お兄さんの大切な人を殺してはいないし…
…本当はその人を死なせたくなかったって事も
けれどそれを零お兄さんには…秀一お兄さんは言ってはいないんでしょう?
だって本当の事を言ってしまったら…
零お兄さんを…苦しませてしまう事になるから」
赤「…っ」

Aの言葉に

手を強く握り締める赤井






何故そこまでわかるのかと



何故そこまでわかってくれるのかと



疑問でしかない



けれど



もう納得するしか無かった



それをわかってしまえるのが



この子なのだと…






赤「…君は本当に…恐ろしい子だな…」

赤井はそう

力無く笑うと

ゆっくりと語り出した





降谷が赤井を


憎むようになってしまった


出来事を






.






三年前

組織に潜入していた公安警察の男が死んだ

組織でのコードネームは“スコッチ”

ある時スコッチは公安警察からの潜入捜査官だと組織にバレてしまった

逃げるスコッチをその時ライとして潜入していた赤井は追いかけた

スコッチを組織の手から逃がす為だった

しかしスコッチと居合わせたビルの屋上で拳銃を奪われてしまった

スコッチはその拳銃で死を選ぼうとしていた

しかしそれを赤井は止め

自分がFBIであることを告白しスコッチの手から拳銃わ離させようとした

だが

その時階段から人が上ってくる足音が響いた

スコッチはその音に組織の者だと思い

自分の胸ポケットの携帯電話ごと心臓を撃ってしまった


しかし


上ってきた人物はバーボン

スコッチと同じ潜入捜査官の降谷だった

そして赤井は

酷い焦りに満ちた表情で絶命したスコッチに駆け寄る降谷に言った

自分が拳銃で心臓をブチ抜いてやったと…







.






「…」

Aは黙って聞いていた



それは決して



降谷には



言う事の出来ない




真実だった

250 緋色編→←248 緋色編



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (527 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
2442人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

みひろん(プロフ) - 拝見させて頂きました☆とても良い内容で楽しくて楽しくて♪更新が気になりす (2021年5月3日 22時) (レス) id: 3625b37890 (このIDを非表示/違反報告)
さの - 続き楽しみにしてます!ストーリーも設定も何もかもが好きです。頑張ってください (2021年4月24日 11時) (レス) id: f21a562c74 (このIDを非表示/違反報告)
りゅうび - コレ見てるのが唯一の癒しです…!!!ほんと好き…作者様愛してる… (2021年4月22日 11時) (レス) id: 1863eb5089 (このIDを非表示/違反報告)
いよ - 続きが気になります!とっても面白くて読みやすいので!これからも頑張ってください! (2021年4月18日 12時) (レス) id: 4f68d69473 (このIDを非表示/違反報告)
ポラン - この作品凄く好きなのでよく拝見させていただいております!!劇場版バージョンとかも見てみたいです!!これからも頑張ってください!!! (2021年2月17日 23時) (レス) id: 60ead42250 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:サクヤ | 作成日時:2020年1月1日 13時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。