やらかしまくる魔法使いと切実に大人しくしていてほしい零お兄さん ver.４【名探偵コナン/降谷零 安室透】

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「うん
遅刻しそうだったしお言葉に甘えさせてもらったよ」
降「おい何つう奴の言葉に甘えさせてもらってんだつうか誰だいつも“悪い人にはついて行かないから”とか言ってる奴」

思いっきりついて行ってんじゃないかしかも超ド級の悪党に



「私に害は無いってわかってたし
それに…」

じーっと降谷を見るA



降「…“それに”？」
「…んー」

降谷から視線を外すと何か考えるような表情をしている

一体何を考えているのか本気で気になるが

それよりも言わなくてはいけない事がある




降「A」
「？」
降「これ以上奴らに関わるな
本当に危険なんだ」

真面目な表情でそう言う降谷

それにAは目を瞬かせた後





「…それは零お兄さんの方じゃなくて？」
降「…え？」

思わぬ返しに降谷は声を出した



「私は危険でも何でも無いさ
関わらない事なんかいくらでも出来るし
…けど零お兄さんはそういうわけにはいかないでしょう？」
降「！」

真っ直ぐに降谷を見てそう言うと



「…ずっと気になってたから」

Aは視線を落とし

静かな声で話し出す



「…だから知りたかったんだ
零お兄さんが警察でもポアロでも探偵でもない方で
どういう人達と一緒にいてどういう状況に身を置いているのか」
降「…！」
「…大体理解出来たよ」

そう言って表情を曇らす



「…前にも言ったけどだからと言って深入りするつもりは無いんだ
零お兄さんのお仕事の邪魔はしたくないし…
けど…」

ゆらゆらと不安気にAの瞳が揺れている

それに降谷は目を瞬かせると




降「…心配…してくれてるのか？」
「しないわけ無いじゃないか」

即答された



降「…」

降谷は頭をかくと



「！」

Aを引き寄せ膝の上に乗せた



降「…僕の事は心配しなくていい
それよりAは自分の心配をしろ」
「それなら零お兄さんは私の心配はしなくていいから自分の心配をしておくれよ」
降「…それは無理だな」
「私も無理だよ」
降「…」

じとっとAを見る降谷

Aは困ったように笑う



「…だって零お兄さんは
私が魔法使いでも私を頼ろうとはしてくれないでしょう？」
降「！…Aだって…僕を頼ろうとしてくれないだろ…」
「頼ってるさ」
降「どこが…

！」

ぽすりとAが降谷の胸に頭を置いてきた






「…危ない事しないでね」
降「…Aにだけは言われたくない台詞だな」

そう言うAに

降谷は苦笑気味に笑って

Aの頭を撫でた

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