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降「…」

降谷はパソコンをいじりながらちらりとAを見る

コナンから借りてきたらしい小説に夢中になっているA

今朝の事をどう聞き出そうかと考える

Aの場合今日出会った男達がどういう人間かはわかっているかもしれないが組織の人間である事はわかっていないはずだ

なのにどういう経緯で降谷が今朝の事を知りその男達が“知り合い”だなんて言ったら恐らくすぐに潜入している組織の人間だとAなら気づく

嘘をついて誰かから聞いたと言っても最終的にAにはバレる気がする

しかし余計な事を言って組織の事に興味を持たれでもしたら…




「あ 零お兄さん」
降「?」

ふとAが何か思い出したように本から顔を上げ降谷を呼んだ






「今日零お兄さんが潜入してる悪い組織のお兄さん達に学校まで送ってもらったよ」




Aの発言に降谷は数秒固まった

聞き出す前に自分から言ってきた

しかも何かとんでもない言葉が聞こえた





降「…僕が“潜入してる…悪い組織のお兄さん達”…?」
「うん」

聞き返す降谷に頷くAがあまりに普通過ぎて降谷は軽く混乱しそうになった

どういう事だ何で知ってんだ



降「…何故組織の人間だと」
「あれ?
違ったかい?
全身黒い服着た長い髪の人とサングラスかけた人だよ?」
降「違わない
と言うか何故わかった」
「何となくさ
けど確実にそうだろうなって」
降「…」

無言になる降谷

もはや人の内面がわかるとかそういう問題じゃない

真面目に一体何をどうしたらそう判断出来るのかが本気で謎だ



降「(まさか魔法使って色々探ってんじゃないだろうな…)」
「心配しないでおくれよ
単純にわかるだけで魔法使ったりしてないから」
降「…まだ何も言ってないんだが」
「やろうと思えば出来るけど零お兄さんそんな事して欲しくないでしょう?」
降「…して欲しくないな
(と言うかやろうと思えば出来るのか)」

Aの非凡さと非常識さは降谷の予想の上のそのまたさらに上を飛び越えてくる

“異世界の人間は皆こうなのだろうか”と若干遠い目をしながら降谷はAを見る



降「…まずどうして学校に送られる事に?」
「それが朝起きたら目覚まし時計がベッドから落ちてて電池が外れてたんだ
それで遅刻しかけてしまってね
急いで家を出たんだけどそしたら髪の長いお兄さんに声をかけられて“学校まで送ってやる”って」
降「いや乗ったのか
それで奴らの車に乗ったのか」

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sou(プロフ) - 尊い♡♡ (2022年3月22日 23時) (レス) @page49 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
sou(プロフ) - 毎回の裏話好きです♡こんなに素晴らしい作品書けるの才能!!!凄いです!! (2022年3月22日 23時) (レス) @page1 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
yukari20164(プロフ) - とても面白いです。皆さんなんでこんなに面白い小説書けるのかなあと思います。 (2019年12月23日 19時) (レス) id: 9829adedfb (このIDを非表示/違反報告)
shoko0619(プロフ) - 零と睡蓮結ばれてほしいです。 (2019年10月3日 22時) (レス) id: 9301928d42 (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - はじめまして。凄い面白くて素敵なお話です。一人称は読んでて違和感などなかったので変えても変えなくてもどちらでも良いと思います☆更新楽しみにしてます! (2019年9月28日 7時) (レス) id: 3d2c2e3b7f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サクヤ | 作成日時:2018年12月14日 23時

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