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風「降谷さん…」
降「…」

あまりの事にか放心した様子で俯き黙り込んでしまったライハーネフに

戸惑った表情で風見が降谷を見る



降「…この子は僕が引き取ろう」
風「!」
降「魔法使いがこの世にいるなど知れたらどうなるか…
狙われる危険性がある
どこかの研究所に入れられてもおかしくない」
風「…」
降「そうなると戸籍やらが必要になるな…
風見 手配の方頼む」
風「もちろんです」

風見と言葉を交わした後

ライハーネフを見る



降「…ライハーネフ?」

黙り込んだままのライハーネフの背中に手を置く

するとぴくりと反応する



降「…大丈夫か?」
「…っ…」

降谷の問いかけにぎゅうっと杖を握り絞め

顔を上げた



「…大丈夫さ!」
『…!』

そして笑顔で

そう言った



「通信が出来ないだけでまだ帰れないと決まったわけではないからね!
もっと他に方法探してみるよ!」

にこにこと笑いながらそう言うが



『…』

ライハーネフの手は

強く杖を握り締めていた



降「…そうだな
僕の家でいくらでも探せばいい」
「うん!




…うん?」

降谷の言葉に一度返事をしたものの

すぐに引っ掛かったのか首を傾げる



降「まぁこれから君の家にもなるわけだが」
「…へ?」
降「君は僕が保護する事に決めた」
「…え?え?
保護って…何でだい…?」
降「言っただろう?
この世界に君のような魔法使いはいないんだ
もし見つかったら君は危険な目に合うかもしれない」
「…えっ…と…」
降「とりあえず色々用件を済ませてくる
話はそれからだ
ライハーネフは少しの間ここで待っていてくれ」
「え…あ…」
降「僕が来るまで絶対に部屋から出るなよ?」
「う…うん…」

言われるがままに頷くライハーネフの頭を撫で降谷は部屋を出ていく

その後を追うように風見もライハーネフの頭を撫で出ていった





「…」


カチャ…



部屋に一人残されたライハーネフは

ベッドに落ちた腕輪を嵌め直す


五つ揃って初めて効力が発揮される

アラジンとライハーネフの遠隔透視魔法が込められていた魔法道具

通常道具が無くともある程度離れた場所にいても魔法で会話が出来ていた二人だが

その魔法道具は

二人の魔力の高さと五つ全ての輪に魔法を込めた事によって

どの遠隔透視魔法よりも性能の高い

いつどこにどれだけ離れた場所にいても


“確実に”


繋がる“はず”の物だった




「…」


壊れた一つの腕輪を


ただ


見つめていた

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sou(プロフ) - マギ×コナンって異彩の組み合わせすぎてどうなるんだろって思っていましたが、すごく引き込まれてしまいました!!長編なのも嬉しいです!! (2022年3月22日 19時) (レス) id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
ゆーくん - 待って、作者さんと、自分の設定した名前同じなんだけどw w (2021年8月28日 21時) (レス) id: 6d65fc1765 (このIDを非表示/違反報告)
さち - すっごくおもしろくて続きが気になりました。よろしくお願いします。 (2019年5月6日 22時) (レス) id: 412749cfeb (このIDを非表示/違反報告)
本の中の住人 - すごく面白いです。続きが気になります、ぜひ続きを書いて欲しいです。 (2018年11月7日 21時) (レス) id: 7e54d3b988 (このIDを非表示/違反報告)
はんこ。(プロフ) - マギの作品が中々無い中この作品を見つけて、まさかの大好きな名探偵コナンへのトリップもので大歓喜してます...。これからも応援しています! (2018年7月3日 1時) (レス) id: 2ed72ca7de (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サクヤ | 作成日時:2018年4月22日 0時

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