貴 方 に 捧 げ る 花 言 葉 を 届 け ま す 。【オリジナル短編集】

７輪目　アザミ　〈＊リクエスト〉　　△ ページ7

〜とある女子高にて〜





モブ１「キャハハ！おい奴れい来いよ！」


？「は、はい…すみません…」



モブ２「もっと心を込めて言えよ！どうなってもいいのか？キャハハハハ！」




きゃはきゃはと笑い方をする女生徒たち。そして、その女生徒たちから「奴れい」と呼ばれているのは、その女生徒たちの年下の「秋下雫」だった。



この女子高では虐めの問題がとても多く、保護者もあまりいい性格をしていない人もいて、教師陣も「面倒」と理由をつけて見て見ぬふりをしていた。



いわゆるいじめっ子」の女生徒たちはおとなしい性格の秋下を目につけて、虐めるようになった。

秋下もこの状況にどうすればいいのかわからなく、日に日に増えていく傷、心に染み入る言葉の数々に秋下も精神も決して良くはなかった。





その秋下の状況を救ったのは、ある一人の教師だった。




？「ねぇねぇ、秋下さん。ちょっとお話があるの。いいかしら？」



この教師の名前は、藤巻千里。

性格は温厚で、よく生徒の悩みを聞いたりする、とても優しい人だった。



秋下「あ、あの、藤巻先生。何かあったのでしょうか？」




藤巻「…あなた、虐められているでしょう？」



秋下にとっては希望の一言だったであろう。だって、見て見ぬふりをする教師がほぼ全員だったから。



秋下「あ、あの、先生！私を助けてください！」



藤巻の頭の中ではもう答えは決まっていた。



藤巻「ええ、もちろん。助けますよ、貴女を。」






藤巻「ねぇねぇ、貴方達。」



１「あっれぇ、マキちゃんじゃーん。どうかした〜？私これからデート行くんだけどぉ？」

２「そうそう〜、なんかあったの〜？」



マキちゃんとは、藤巻千里のこと。目上の人にもかかわらず、ため口で舐め切った態度、そして人を奴れい扱いしている生徒たちに怒りではなく、呆れが生じた。




藤巻「貴方達に、話したいことがあるって言っている子がいるんだけど？」

そうしてモブ１達は藤巻の後ろから出てくる人をじっと見ていた。



モブ３「あれ、ど…秋下さんじゃ〜ん。」


いつも奴れいと呼んでいるため、一瞬名前が出てこなかったモブ３。




秋下「あの…私のことを虐めるのはやめてくれませんか…！」




続く→

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