ヤキモチ ページ9
2019年3月
彼女の事をメンバーに紹介したくて、彼女をライブに誘った。
実際は紹介したいってよりは、自慢したいだけなんだけど、彼女が来てくれる事になって、何より俺が一番浮かれてた。
ライブ前に彼女から連絡があった。
「ライブ前に差し入れ渡したいんだけど、少しだけ会える？」
手ぶらでいいのに、わざわざ差し入れとか、さすがだな〜。なんて思いながらスマホを見ていた。
慎【樹、なんかいい事あった？】
そんなに顔に出てたのか！と、少し恥ずかしくなった。
彼女を楽屋口まで迎えに行くと、大きな紙袋を２つ持って立っていた。
すぐに彼女のところに駆け寄ると、可愛い笑顔で迎えてくれる彼女。
『なんか重そうじゃん。持とうか？』
「大丈夫だよ。重くはないんだけど、ちょっと大きくて大変だったかな。」
『差し入れって食べ物じゃないの？』
「食べ物はたくさんもらうかな？と思って、別のにした。」
紙袋を覗き込もうとした俺に、咄嗟に紙袋を隠す彼女。
不思議そうに彼女を見ると、少し拗ねながら「まだ見ちゃダメ。」って可愛く答える。
あー！今すぐ抱きしめたい。でも我慢。ここでは我慢。
俺が必死に理性と戦ってるなんて、彼女はきっと全く気付いてない。ほんと可愛いな。
そんな風に思っていると、俺の後ろから彼女を呼ぶ声が聞こえた。
【あれ？椿ちゃん？】
声の主を確認した彼女は、その人に向かって笑顔で手を振る。
「久しぶり〜。」
俺が声のする方に振り返ると、きょもが笑顔で両手を広げて、彼女に走り寄ってきた。
え？何するつもり？
彼女の方を見ると、さっきまで両手に持ってた紙袋を下に置いて、両手を広げてきょもを待っていた。
次の瞬間、勢い良く彼女に抱きついたきょも。
彼女も嬉しそうにきょもを受け止めて、背中をトントンと叩いている。
何が起こってんの？目の前で何が？
俺の思考が若干停止していると、きょもと彼女はお互いの腰に手を回したまま話し始めた。
【なんでいるの？】
「誘ってもらったの、大我に会えるのも楽しみにしてたんだよ。」
【久しぶりだねー！】
「ねー！すっかり、大人になっちゃって。」
そう言いながら、きょもの髪を撫でる彼女と、それを嬉しそうに受け入れるきょも。
我に返って、すぐに彼女ときょもを引き離す俺に、不思議そうに俺を見る2人。
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らいち(プロフ) - 香月さん» いつもコメントありがとうございます。急展開でしたよね。でも、最後は自分の中では決まってたんです。アナザーストーリー！ちょっと頑張ってみます。お楽しみに！！ (2020年3月27日 21時) (
レス) id: d866c6ffd1 (このIDを非表示/違反報告)
香月(プロフ) - らいちさん» 完結おめでとうございます！急展開にびっくりしましたが最後はハッピーエンドでなによりです…◎ ぜひぜひ裏込みでアナザーストーリー出していただけると嬉しいです！ (2020年3月26日 22時) (レス) id: 8c34f4e54d (このIDを非表示/違反報告)
らいち(プロフ) - 香月さん» 素敵なコメント、ほんとにありがとうございます。アナザーストーリー！なるほど！！では、ちょっと考えてみますね。でも、自信ないなぁー。 (2020年3月24日 22時) (レス) id: d866c6ffd1 (このIDを非表示/違反報告)
香月(プロフ) - らいちさん» せっかくきれいな文章なので、そういったシーンを書かれてもチープというか下品な描写にはならないだろうなあと思いまして。完結後にアナザーストーリー的な感じでもいいので余裕があるようでしたらぜひ読んでみたいなあと思います！ (2020年3月24日 20時) (レス) id: 8c34f4e54d (このIDを非表示/違反報告)
らいち(プロフ) - 香月さん» とても嬉しいコメント頂き、ありがとうございます。そうですね。書く予定は今のところはないですね。このまま、ぼかしていきたい感じではあります。書いた方がいいですかね？ (2020年3月24日 12時) (レス) id: d866c6ffd1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らいち | 作成日時：2020年3月14日 21時
