デート ページ4
1回だけデートをしてくれると言った彼女に約束を取り付けて、
今日はデートの日。
今日から始まるのか？本当に今日で終わるのか？
予約をした店で彼女が来るのを待っていると、
ドアをノックする音が聞こえて、一気に緊張感が増す。
ギャルソンが彼女を案内するのを席を立って迎えると、
彼女は俺の目の前の席に座って、ため息を吐いた。
「ドレスコードがある個室のイタリアン。
どこまでも侮れない男ね。」
『それ、誉め言葉ですよね？』
「さぁ？どうかな？」
首から胸元までがシースルーの青いカクテルドレスは、
彼女のスタイルの良さを際立たせていた。
ちゃんとデートだと意識して欲しかったから、
わざとフォーマル限定のドレスコードのある店を選んだ。
俺は、黒いスーツに蝶ネクタイ。髪もビシッと決めてきた。
「スタイルがいいから、そういう格好も似合うのね。
髪も上げてる方がかっこいい。」
『惚れちゃいました？大歓迎ですよ。』
「そうね。好きになっちゃうかも？」
こっちは本気で口説いてるのに、
冗談で切り返して全くそんな気はないって素ぶりの彼女。
食事を楽しみながら、ワインも飲んで、
俺の話を聞いてもらったり、彼女の話を聞いたり、
俺にとっては凄く充実した時間で、知れば知るほど、彼女に惹かれた。
ワイングラスを持つ手も、口紅が着いたグラスの縁を拭う指先も、
上品にナプキンで唇を拭う仕草も、全てが綺麗で釘付けになった。
「樹くん？どうしたの？」
『すいません。見惚れちゃって。
椿さんって、一つ一つの仕草が綺麗ですよね。』
「そう？普通じゃない？」
『綺麗です。ずっと見てたくなるくらい綺麗です。』
「そういう事、みんなに言ってるんでしょ！」
『言わないですよ。』
「どうかなー？」
『好きな人にしか言いません。』
「若いっていいね。」
『え？』
「樹くん、いつも直球だから。」
若いっていいね。って言葉が、俺には住む世界が違うって言われたみたいで、
突き放された気分になって、これ以上頑張っても無理なのかもな。と思っていたら、彼女が俺の異変に気付いた。
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らいち(プロフ) - 香月さん» いつもコメントありがとうございます。急展開でしたよね。でも、最後は自分の中では決まってたんです。アナザーストーリー！ちょっと頑張ってみます。お楽しみに！！ (2020年3月27日 21時) (
レス) id: d866c6ffd1 (このIDを非表示/違反報告)
香月(プロフ) - らいちさん» 完結おめでとうございます！急展開にびっくりしましたが最後はハッピーエンドでなによりです…◎ ぜひぜひ裏込みでアナザーストーリー出していただけると嬉しいです！ (2020年3月26日 22時) (レス) id: 8c34f4e54d (このIDを非表示/違反報告)
らいち(プロフ) - 香月さん» 素敵なコメント、ほんとにありがとうございます。アナザーストーリー！なるほど！！では、ちょっと考えてみますね。でも、自信ないなぁー。 (2020年3月24日 22時) (レス) id: d866c6ffd1 (このIDを非表示/違反報告)
香月(プロフ) - らいちさん» せっかくきれいな文章なので、そういったシーンを書かれてもチープというか下品な描写にはならないだろうなあと思いまして。完結後にアナザーストーリー的な感じでもいいので余裕があるようでしたらぜひ読んでみたいなあと思います！ (2020年3月24日 20時) (レス) id: 8c34f4e54d (このIDを非表示/違反報告)
らいち(プロフ) - 香月さん» とても嬉しいコメント頂き、ありがとうございます。そうですね。書く予定は今のところはないですね。このまま、ぼかしていきたい感じではあります。書いた方がいいですかね？ (2020年3月24日 12時) (レス) id: d866c6ffd1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らいち | 作成日時：2020年3月14日 21時
