ライブレイク3rd (ページ39)

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第139話　壊れたままのオモチャページ39

山田涼介side

　

裕翔は『いつだって心は子ども』を使ってイノちゃんと同じ『何度だって願いを』(『アラジンと魔法のランプ』)と『灰被りのお姫様』(『シンデレラ』)を手に入れている

俺は未だに踊り続けている

俺が対抗できるのは音楽が止まった瞬間だけ

ym「裕翔‼︎」

動く口だけを使って裕翔の名を呼ぶ

裕翔はそれだけで理解したのか

yt「『今いる人を自由にして』」

願ってくれた

俺たちは自由になる

in「…ねぇ、勝手に舞踏会を終わらせないでよ。

皆、もっと踊ってよ」

イノちゃんの黒い瞳は俺たちを睨んでいる

yt「勝手に踊らされて舞踏会？

馬鹿げてるでしょ」

俺は口紅を取り出して塗る

ym「『真っ赤な林檎を一欠片。

食べたあなたは美しいか？』」

試しにと思って炎柱をイノちゃん囲うように作る

すると見たことのない威力の炎柱が上がった

ym「…へ？」

in「…何、この威力」

今までこんな威力あったっけ？

yy「俺のおかげだよ」

後ろからユーヤの声が聞こえた

急いで後ろを見るけど、ユーヤはいない

yy「俺の嘘のおかげさ」

なのに声は聞こえる

yt「…ヒカルに操られてる時？」

yy「そう、そのときに『白雪姫』に嘘をかけたんだ。

能力には上限がある、っていう嘘をね」

…どういうことだ？

yt「つまり、今のやまの『白雪姫』には上限がないってこと？」

yy「そういうこと。

今の『白雪姫』に上限なんてないんだよ」