★お花 るぅとくん ページ21
茶漬け 様! ありがとうございます!
- 意味、伝わるかな? -
「こんにちはー!」
『あ、るぅとさん!また来てくれたんですか?』
「あ、はい。今日も来ました!」
町の外れにある、こじんまりとした
お花屋さん。
私の両親が経営していて、知る人ぞ知るお店。
そんな中、毎日のように顔を覗かせてくれる
のは大学二年生のるぅとさん。
落ち着いている人で余裕があってモテそうな
爽やか正統派イケメン。
買っていってくれる訳じゃないけれど、暇して
いる私の話し相手になってくれる優しいお兄さん。
ギターが弾けるらしくて、いつも背負っている
のもかっこいい。
「あ、このお花。昨日ありましたか?」
『よく気付きましたね。
これ、今日入ってきたばっかなんです!
パンジーですよ』
「黄色だぁ……」
『黄色がお好きなんですか?』
「いやっ、好き…なんですけど。
僕が所属しているグループのイメージカラー
が黄色で」
『そうなんですね!)
「あ、こっちも新しいですよね?」
『本当によく見ていらっしゃいますね!
そうなんです!そろそろ父の日でしょう?
黄色の薔薇です』
「なんで父の日に薔薇なんですか?」
『もともとアメリカでは父の日にバラを送るんですが、
日本でイエローリボンキャンペーンというキャンペーン
と合わさり、父の日=黄色となったんです』
「ほへぇー」
くそっ成人してんのに可愛いじゃねぇか。
口を開けて、心底感心してますオーラを解き放って
いるるぅとさん。
『黄色は希望や幸せの色。
るぅとさんもファン…?の方たちにとって
そんな存在なんじゃないですか?』
「……そうかな?
そうならほんっとに嬉しい!」
子供のように無邪気に笑った顔に、不覚にも
ドキッとしてしまう。
でも、今はまだこの気持ちには知らんぷりを。
結局、るぅとさんは黄色のパンジーを買って
行ってくれました。
「また来ますねー!!!」
離れた所から大きく手を振って、叫んでいます。
私も負けじと、大きな声で
『待ってまーす!!!』
これくらいの日常がちょうどいい。
fin.
黄色のパンジー : つつましい幸せ
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みなさん、私の小説でお気に入りのお話ってあります??
え。ない?
( ˙-˙ )
教えてくだせー_(┐「ε:)_
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作者名:旭 | 作成日時:2020年2月10日 19時