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★初詣  るぅとくん ページ7

つき 様! ありがとうございます!

- となりで手を -


「僕、何お願いしようかなぁ」

 色々あるなぁ、なんて隣の爽やかイケメンが悩んでいます。

「リスナーさんも増えて、グループの活動が大きくなるといいなぁ。

 あわよくば、僕推しのリスナーさんが…!」

『るぅとさん、心の声がだだ漏れですよ……』

 あれ、と首を可愛らしく傾げるのは、もしかしたら彼女の私より可愛いかもしれない、彼氏のるぅ

とくん。

 今日は貴方の願望で、初詣にお参りに来ています。

 彼の実家で借りた、黄色の彼のイメージカラーの着物。

 二人でペアルックです。

 るぅとくんもとても優しそうな顔でお願い事を考えています。

『(…真剣だけど楽しそうなこの顔……好きだなぁ…)』

「ももかちゃん、どうしたの?」

 じっと見過ぎたせいか、視線を感じ振り返った彼。

『ごめん、なんでもないよ』

「そうですか?何かあったら言ってくださいね」

 細いのに、手はやっぱり男らしくて、少しゴツゴツした手で頭を優しく撫でてくれます。

『ありがとう』

 んふふ、とお互いに少し顔を赤らめながらどこからともなく手を繋ぎます。

 しっかり、恋人繋ぎで。

「あ、次ですね、行きましょう」

 貴方の手を引いて、歩いて行ってくれます。

 お賽銭を入れて、手を合わせます。

 もちろん、お願いするのはほぼほぼ彼関連です。

『(神様に届きますようにっ!)』

「ももかちゃん?

 そろそろ大丈夫?」

 横からかけられた声。

 後ろを見ると、次の人が待ちくたびれていました。

『あゎ。

 ごめんね、行こう』

 最後に一度頭を下げて、その場を後にしました。



「あんなに真剣にお願いして、何か叶えて欲しいことでもあるんですか?」

『うーん、まぁそんなとこ』

「そうですか……」

 あれ?なんで少し不機嫌なのでしょう?

 質問されたから答えただけなんだけど……。

 それにお願い事、るぅとくん関連だし!

 知られたくはない!

『るぅとくん、?』



「ももかちゃんの願いを叶えるのは、


 いつまでも僕です…」


 
 不貞腐れたように、そっぽを向いてぼやく彼。

 でも、その下で手はとても強く握られています。

 

 どんな、願いを彼は叶えてくれるのでしょう?






  fin.

★初詣  ジェルくん→←★初詣  莉犬くん


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作者名: | 作成日時:2020年1月2日 20時

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