甘々苺と恋しません？２ (ページ45)

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★子供　　るぅとくんページ45

あかさたな。様！ × やよい様！ありがとうございます！

- 純粋な疑問です -

「この映画おもしろいですか？」

『うん、おもしろい』

「そうですか…」

　テレビに映るのは、外国の家族映画。

　吹き替え版じゃ無い、字幕版を真顔で

見ているのはまたもや幼児化した貴方。

　原因は毎度のことジェルくん。

　今回はココアじゃなくて、珈琲

みたいだったけど。

　それに今回は厄介で、大人のときの

記憶まで無くて。

　本当に赤ちゃん状態。

　彼のことも覚えてなくて、彼はもう

軽く病んでます。

「早く戻ってくださいよ…」

　小さな声は、テレビに夢中の貴方には

届きません。

「ももかちゃん？」

　声をかけると、振り返る貴方は幼いながらも

どこか今の面影を感じさせます。

『にゃあに、りゅうとくん』

　滑舌が上手く回っていない所も

可愛くて。

「(やばい、変な気が…！)」

　なんて彼が悶えてるのは知りません。

「その映画、難しくない？」

『んー、ちょっとむじゅかちい』

　そらそうだ。

　この映画はちょっと大人なシーンも入ってて。

　浮気した旦那が、自分を一途に想って

くれている妻に対して、向き合っていく

っていう結構な大人向け。

　それを四歳児が真剣に見ている。

「すごいなぁ…」

　いやいろんな意味で。

『ねぇ、りゅうとくん』

「うんるぅとね。どうしたの？」

『きゃしゃりんにょ、おにゃかが

　おっきくなってるの。

　にゃんで？』

　テレビを指差して、尋ねてくる貴方。

　ああ、確かに。

　妻、キャサリンのお腹には今赤ちゃんが。

「あぁ。赤ちゃんが入ってるんだよ」

『あかちゃん、？』

「ももかちゃんくらいの赤ちゃんですよ」

『ふぅん…。

　あかちゃんって、どうやってできりゅの？』

　にこやかに笑っていた彼は、

盛大に咳き込みます。

「えっ、どう、やって…？」

『うん』

「えっと、そ、れはですね…」

『どうやってできりゅの？』

　ねぇねぇ、と彼の周りを彷徨く貴方。

　苦笑いをしていた彼は、真剣な顔で悩んだ後、

「中学生になったらわかりますーー！」

　少し顔を赤らめて叫びます。

『へぇー』

　なんとなく分かった貴方。

　でも、

『ちゅーがくせいってなぁに？』

　彼への質問責めは続きます…。

「もう、幼児化なんてしないでください！

　僕、大変でした！」

　次の日元に戻った貴方が彼に

そう言われるのは間違い無いですね。

　 fin.