甘々苺と恋しません？２ (ページ23)

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★Happy　Birthday　　ころんくんページ23

みお。様！ありがとうございます！

- 生まれた日には -

　時計の長針と短針がぴったり重なった午前十二時。

　5月29日、彼氏のころんくんの誕生日です！

　私に

「ももかー！僕一個年取ったよー！」

　と叫ぶと、スマホに向き合い、真剣な顔でツイートしました。

　すぐに飛んでくる、リスナーさんやメンバーさんからのリプ。

「みんな、起きてるんだねー。

　いい子は寝なきゃダメだよ」

　なんて言いながらもすごく嬉しそうで。

　ころんくんはいい人に恵まれてるなぁって、こういう時は凄く思ったり。

　リプ返信を嬉しそうにしている間、私はパーティー準備をしますか！

　この後、この家でころんくん誕生日パーティーをするんです！

　メンバーのみんなも来てくれるらしく、これからおもてなしの料理をころんくんと作

るんです！

『ころんくーん？作るよー？』

「んー、わかったぁー！」

　私の横に走ってきて、なにすればいい？とワクワクしながら聞いてくるころんくん。

　でも、指示を出してもなにがなんだかわからない、ころんくん。

　結局、ケーキを作るにしても予定の時間より上回ってしまう始末。

「ももか！？助けて！ｷﾞｬｱｰｰ！」

　押さえてないから、クリームを跳ね飛ばす泡立て器に、

「…………ごめんなさい。

　…でも、この卵も悪いと思います」

　上手く割れなくて、殻まで入っちゃったり、

「あーん！……ん！うまい！」

　結局、私がほぼほぼやったケーキも、

　満面の笑みで食べてくれるから、ころんくんと一緒だと、やっぱり楽しい。

『あ、そうだ。…どうぞ、誕生日プレゼント』

「えっ！てっきり忘れてるのかと思った！」

　彼氏の誕生日は、さすがに忘れないよ。

「ん！これ！僕が欲しかったキーケース！」

　私があげたのは、この前のデートでころんくんが、じっと見つめていた黒色のキーケース。

　デザインがカッコ良くて、これぞころんくんって感じのです。

　そして、

「…なに、これ？」

　キーケースの中には、

『私の家の鍵。ころんくんにあげてなかったでしょ？』

「は…」

　結構前から、ころんくんが欲しがっていた私の家の鍵。

　外出中とかに勝手に入られたら困るって思ってたけど、それは考え過ぎだったみたい。

　だからこの際、もう渡しちゃえって！

「ありがとね…！」

　そう言って、普段はしてくれないハグを。

　お互い顔が真っ赤だったのは、内緒で。

　 fin.