甘々苺と恋しません？２ (ページ1)

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★高校時代　　さとみくんページ1

UNICORN 様！ありがとうございます！

- 青春の一ページは… -

　かつかつと、黒板にチョークが当たる音が、教室に響く。

「なので、この漢文はぁー、」

　現国の先生の授業は睡魔との闘いです。

　おじいちゃん先生のゆったりとした朗読を、五十分間聞き続けることは、無理です。

『ふぁっ、』

　私もなんとかあくびを堪えて、ノートを取ります。

　でも、人間にも限界というものがあり…私の隣の人、もう寝てます。

「すー、すー、」

　一定の可愛い鼻息を立てて、寝ているのは彼氏のさとみくんです。

　長い睫毛を閉じて、気持ちよさそうに寝ている彼。

　今日は、さとみくんが教科書を忘れたということで、隣同士の私たちは机をくっつけて授業を受け

ています。

　普段より近い距離のさとみくん。

　いつもかっこいいけれど、こういう寝顔は無防備です。

　すると、窓からはぁっ～と、風が流れてきました。

　窓側の一番後ろの席。

　日当たりも良いし、風通しもいいし、昼寝にもってこいのさとみくんの為にあるかのような席。

　すると、すこし甘い匂いが私の鼻をくすぐりました。

　それは、昼寝している彼の髪からでした。

『ぁ、』

　無意識に手を伸ばして、彼の少しピンクがかった髪に触れます。

　ふわふわしてる、なんて思っているとパシッと手が掴まれました。

「何、してんの？」

　ニヤッと笑った彼が、私を見ています。

『寝て、たんじゃ、』

「んー？

　ももかのおかげで起きたよ。

　なぁにぃ、俺の髪触ってたの？」

「………‥気持ちよかった、？///」

　耳元で、特有のイケボで囁かれました。

『っ！//////』

「もう、照れちゃってさ？」

　ニマニマしながら、掴んでいた手を恋人繋ぎにする彼。

　自分でもわかる程、顔は茹でタコ状態でしょう。

　それをニヤニヤしながら見る彼は確信犯。

『っ！もう！』

　怒った貴方が、声を荒げて、教室の注目の的になったのはいうまでもないですね。

　 fin.