★高校時代 ジェルくん ページ49
UNICORN 様！ ありがとうございます！
- 青春の一ページは… -
「なぁ、ももか？
早くしてや、俺ずっと待ってるんやけど」
昼休みの屋上。
お弁当を広げているのは、私と彼氏のジェルくんです。
付き合い始めてから、ここで一緒にお弁当を食べ始めた私たち。
でも、彼はお弁当を食べるにあたって、毎日私にあるものをお願いしてきます。
それは、
「ねぇ、なんであーん、してくれへんの？
……俺、ももかにあーんされたいんやけど！」
彼は、私が作っているお弁当のおかずを、私のあーんで食べたいんだそう。
一緒に食べ始めてから、ずっと続いている彼のおねだり。
前に一度、してあげたことがあるのだけれど、
「ももかが、あーんしてくれた…！
俺の努力が報われた……！！
しかも、照れとる！！」
と、恥ずかしくて顔を赤らめながらあーんした私を見て、彼はなぜか興奮し、私をイヤらしい目で
見てきた。
(その後はご想像にお任せします……)
だから、もうあんな恥ずかしい思いはしたくないっ！と心に決めていたんですが…。
「……なんやぁ、してくれへんのなら来週のデートで、ももかが行きたいゆーてた、カフェは行
きませーん」
ずるいでしょ！
最近デートできていなかったから、楽しみにしてたのに、しかも、カフェなのに！
『それは、ずるいよジェルくん…！』
「なら、あーんしてや？」
私の前で口を広げて、綺麗な顔で待つ彼。
「ほらほら、カフェがかかってるんやで？」
普段は優しい彼ですが、やっぱりドS。
震えるお箸で、お弁当の中から卵焼きをつまみ、彼の口元に持っていって、ひとこと。
『あ、あーん…///』
やっぱり恥ずかしくて、ジェルくんの顔は見えなかったけれど、食べてくれたみたい。
「ん〜、やっぱうまいわぁぁ！
ありがとな、ももか。
でも、俺もうちょっと食いたいわ」
そう言うと、貴方の顎をクイっと上げました。
びっくりした貴方が見たのは、彼の近すぎる顔。
『ん、』
「ん、……はぁ…ん」
キスされていると気がついたのは、彼の舌が貴方の舌と交わった時です。
「んぅ……。
ごちそうさん、美味しかったで」
ニヤッと笑う彼。
私は多分、真っ赤になっているでしょう。
唇には、柔らかい感触と、卵焼きの出汁の風味が残りました。
fin.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 343人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：旭 | 作成日時：2019年12月19日 23時
