手を伸ばしても届かない【鬼滅の刃】 (ページ2)

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恋煩いページ2

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無意識に彼女を目で追っていた。

気付かないうちに心が惹かれていた。

ころころとよく変わる表情。

あちこちへと駆け回る小さな体。

風に吹かれて靡(なび)く艶やかな黒髪。

誰にでも優しくて太陽のように明るい性格。

真っ直ぐで純粋な澄んだ青色の瞳。

全てが魅力的だった。

その存在が輝いて見えた。

もっと彼女を知りたい。

少しでも長く一緒に居たい。

小柄で華奢な身体にそっと触れたい。

その優しい声音で名前を呼ばれたい。

初めて抱いたこの感情。

胸が苦しかった。

霧がかかったようにモヤモヤとした。

彼女を考えれば考えるほど息が苦しくなる。

そして胡蝶に言われてようやく分かった。

＂恋煩いです＂

＂貴方は彼女に恋をしているんですね＂

途端、こんがらがっていたものがスっと消えた。

苦しさが徐々になくなっていく。

求めていた答えはこれだったのか。

「そうか、俺はあいつのことが.....」

＿＿___菖蒲Aのことが、好きなのか。