3年A組〜今から皆さんは人質です〜 【3】

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柊「今から呼ぶ5人は、隣の美術室にこい！

それ以外のものは教室から出るな。出たら命の保証はない！」









先生のその言葉に、教室中がパニックに陥っていた。
そんな時だった。海斗が、声を荒らげたのだ。




海「待ってくれ！！」





その瞬間、教室中が、さっきの騒ぎなんて嘘みたいに静まり返った。






海「……5人のうち1人は俺でいい…。」





一瞬、何を言っているのかわからなかった。

でも。



あぁ…海斗は、自分の罪を償うために、この道を選んだのかな。


すぐに、そんな考えが浮かんだ。





海「これが正しいことだなんて思ってねぇ。

……でも、これは俺がまいた種だ。


俺は！ここにいる誰よりも責任を取らないといけねぇ！
……償わなきゃいけねぇ…！！」





海斗の放ったその言葉を聞いて、私はそっと、目を閉じた。






澪奈と話したことや…澪奈の笑顔、何かに耐えたように笑う顔も。

私が、澪奈に対するいじめを、とめられなかったことも。




これまでのことを、思い出すように、深く、息を吐きながら。




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