忘れたくない4【YG・JM】 (ページ29)

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102.ヒョンの気持ちは？ページ29

-JK side-

(やっと実現出来る…)

今回、ちゃんとAさんに謝る事が僕の目的なんだ。それと…何となく引っ掛かっている事もあったから、ちょっと仕掛けてみようと思っている。

美貴さんが帰って来て、皆一斉に玄関に走り出した。
美貴さんの後ろに隠れるようにして立っているAさんは、前に会った時より少し痩せていて、髪もやや伸びて風貌が変わっていた。

(ちゃんとご飯食べてるのかな…)

心配な事もあったけど、僕達の仮装を驚きながらも感心するように見ているAさんは微かに笑っていた。
皆に挨拶して、美貴さんに促されながら家に入るAさん。

(それにしてもちっさいなぁ…
痩せたから更に小さくなった…？
抱きしめたら壊れそうだな。)

そんな事を思いながら、リビングに入ってすぐAさんに声を掛けた。

「Aヌナ…」

案の定、すぐに反応するジミニヒョン。
何やかんやと僕に突っ掛かってくる。
そして、何故かユンギヒョンにヌナ呼びに関して同意を求めるジミニヒョン。
前に、ユンギヒョンにAさんを好きだと打ち明けたと言っていて、何でだろう？って思ってたんだ。

同意を求められたユンギヒョンは、ちょっと困ってる。

僕はジミニヒョンを無視して、Aさんに言いたかった事を伝えた。
僕を見上げて、ちゃんと聞いてくれている。
正直こんな事をするつもりじゃなかったけど、気付いたら思わず抱きしめていた。
痩せてはいるけど、抱き心地は良かった。

やっぱりジミニヒョンが騒いでいる(笑)

チラッとユンギヒョンを見ると、凄く驚いたような…有り得ないと言った表情で僕を見ていた。
そして透かさず離れる様に言ってくる。

体を離すと、ジミニヒョンが勢い良く飛んで来て僕を質問責めにした。

二人で言い合いをしていると、Aさんが自分も悪かった…と言う。

Aさんは悪くないのに…何でそう言えるんだ？
やっぱり大人だから？
いや、僕が子供過ぎるんだ…

記憶が無くなるくらい傷付けられて、辛いはずなのに…

僕をちゃんと見て声を掛けてくれるAさんを見ていたら、体が勝手に動いていた。
けど、それはユンギヒョンに阻まれた。

(やっぱり…ユンギヒョンもAさんの事が好きなんだ…)

ユンギヒョンに、Aさんの事が好きな事に気付いてますよと告げると、一瞬驚いた表情をしたけど直ぐに戻る。

(でも、だったら何でジミニヒョンに協力してるんだろう…)

僕のこの疑問は、韓国に帰ってから分かる事になる。

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