忘れたくない4【YG・JM】 (ページ24)

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99.忍び寄るページ24

「大丈夫？
ちゃんと帰れる？」

　
『うん、何かごめんね(苦笑)
まさかの急な事にビックリだったし、嬉しくて…』

「私も。
ちゃんと笑えてるAをこの目で見れて、嬉しいよ。」

『ふふ…』

「ふふ…」

お互い顔を見合わせ、確認するかのように笑い合った。

「お義姉さんにも報告しなきゃだね。」

『うん。』

「さ、パーティーに行くんでしょ？
何時からなんだっけ？」

『17時くらいからって…
わぁ、もうこんな時間！』

「準備もあるだろうし、早く行きな。」

『うん、またね。
今日は本当にありがとう！』

時刻は15時半を過ぎていた。

親友と別れ、家路に着く。

…………………………………

家に着くと、鏡に直行した。

車に乗る時に、窓ガラスに映る自分やバックミラーに映る目元を見たけど、ちゃんと鏡で全体を見たかった。

今までも、表情がない状態でも自分ではちゃんと微笑んでいるように見えていたけれど、今日の自分は本当に笑ってる自分なんだ…

だからと言って、特に変わったところがある訳ではなかった。
本当に笑えているのか不安になる。
美穂が嘘を言う訳がないから本当なんだろうけど、自信がなかったし実感もなかった。

-♪ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ♪-

時計を見ると、16時を少し過ぎていた。

『はーーい』

何の疑いもなく当たり前のように美貴さんだと思い、特に確認をせず玄関のドアを開けてしまっていた。

知らない男の人が立っている……

でもどこかで会った事があるような…

『えっと、あのぉ…どちら様ですか…？』

「こんにちは。」

『こ、こんにちは…』

「突然すみません。
笹原君の友人で、医者をやってる者です。」

人畜無害…といった感じで、爽やかな笑顔でそう言う男性。

『笹原さんのご友人…
そうなんですね…
で、何か…？』

「ちょっと、お訊ねしたい事があって。
今、時間あります？」

『いえ…、今から出掛ける用事があって…』

私の脳ミソはフル回転していた。
爽やかさの中にある、その笑顔が何故か怖かった。
そんな感じで何となく感じた違和感…
私の直感はよく当たる。
そして、どこかで会った事があるように感じた理由…

小林先生に似ているのだ。

「Aちゃん？」

『美貴さん！』

タイミング良く美貴さんが来てくれた。

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