24.上司として ページ44
-綾 side-
Aさんがこの職場に来て2年が経った。
Aさんと初めて会った面接の時。
形式的に前職を辞めたのは何故か？
と質問するが、大体は“一身上の都合で…”と言う答えが返ってくる。
Aさんもそうだった。
履歴書の丁寧な文字、緊張した面持ちの中に見える受け答えの仕方、表情。
彼女に対しては、人柄で採用を決めた。
3ヶ月が過ぎた頃。
仕事にも慣れ、スムーズに業務をこなしているにも関わらず、何故か他の職員とは距離を取っているように見えた。
人付き合いが苦手な人もいるけれど、Aさんは警戒しているように見える…
気になって、声を掛けた。
………………………………………………
「Aさん、ちょっと良い？」
『はい？』
「仕事には慣れたみたいだね。」
『はい。
皆さん親切に教えてくれるので、助かってます。』
「そう。
あのね、単刀直入に聞くけど…
他の職員とは色々話したりする？」
『え？
まぁ、はい…。
あの……私、何か言われてますか？』
「ううん！違うの！
そう言う意味じゃなくて、端から見てて何となく他の職員と距離を取ってるように見えたから…
何か理由があるのかなぁって思って。」
『私、人見知りなので(苦笑)
自分からは中々話し掛けられなくて…。
今は、聞かれた事に答えるのが精一杯って感じです。
すみません…。』
「そうだったのね、何か気になっちゃって。
確かに、職場の人って仕事上の関係であって友達じゃないからね。
一定の距離はあって当然だと思うけど、何だかAさんは警戒しているように見えたもんだから…。
何かあるなら、話して欲しいなって思って。」
『…っ。
そう見えてたんですね…。
何だかすみません…。
確かに、少し警戒心はありました。
前の職場で色々あったので、人と距離を置いて接する方が良いかなって思うようになって…』
「そうだったのね…。
うちの職場は、そう言った点では割と干渉しない人の集まりみたいなものだから、気にしないで大丈夫よ。
徐々に馴染んでいけると思うから。」
『はい。
本当、すみません…。
気を遣わせてしまって…。』
「全然！
その人その人でペースがあるから、Aさんのペースで良いのよ？
何かあれば、いつでも話を聞くから。
遠慮しないでね！」
『ありがとうございます。』
.
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Miyoshi(プロフ) - ペコさん» 初めまして。メッセージにパスワード送りました！これからも楽しんで頂けるように頑張りますね(>ω<) (2021年7月9日 19時) (
レス) id: 8b7a46973a (このIDを非表示/違反報告)
ペコ(プロフ) - こんばんは 初めまして 更新楽しみに待っていました。パスワードを教えてほしいです。よろしくお願い致します。 (2021年7月9日 18時) (レス) id: 2a68d98bec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Miyoshi | 作成日時：2021年3月19日 4時
