・ ページ26
.
それから私は、Aの悪評を広めた。
スキャンダルやゴシップが好きな人に限らず、私の話す事を疑いもせず信じる同僚達。
手のひらを返すようにAに素っ気なくなっていく。
良い子の印象が強ければ強いほど、風当たりは強くなる。
(いい気味…)
でも、邪魔なヤツが現れた。
私の嘘に気付いたアイツ。
同期の秀人。
Aの事を好きなのか知らないけど、
「Aはそんな奴じゃない。」
と私の広めた悪評の火消しをしていた。
本当に邪魔。
ムカつく。
でも、大半の人は秀人の言うことは耳に入ってなかった。
(バカなやつ。)
耐えられなくなって、すぐに会社を辞めると思っていたけどAは辞めなかった。
ある時、私の行動を見兼ねた秀人が私に言ってきた。
秀人「おい、佳織。お前このままだといつか自分に返ってくるぞ。」
「は？なんの事？」
秀人「忠告はしたからな？
後悔するなよ。」
「は？
何あれ…笑える。」
それからも、私は手を緩めなかった。
Aに彼氏が出来た時。
その関係も、私が間に入り込んで壊してやった。
Aが幸せになりそうな時。
すかさず壊して回った。
周りには分からないように。
でも、いつの間にか私の話を信じていた同僚達は、何事も無かったかのようにAと話をしている。
(何で…………？)
…………………………………………
お昼休憩。
私と仲の良い先輩達が話をしている。
先輩達からは私は死角の場所でその話を聞いた。
先輩A「ねぇ、佳織の話してるAさんの情報って、どう思う？」
先輩B「あれねぇ。
よくよく考えてみたら、Aさんの悪い話って笹原さんしか言ってないのよね…(苦笑)」
先輩C「まぁ、仲が良いから裏の顔も知ってるのかなぁって最初は思ってたけど、段々と信憑性のない話まで出てきたから何かおかしくない？って、最近じゃ皆信じてないよね。」
「は？どれもこれも真実ですけど！」
思わず声をあげてしまう。
先輩A「佳織……。」
先輩B「でも、もう誰も信じてないよ？(苦笑)」
先輩C「あんなに仲良かったのに。
喧嘩してあんな感じで噂流してるなら、止めた方が良いよ…。」
「…………」
喧嘩なんてしてない。
ただ、Aの事が嫌いなだけ。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 117人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Miyoshi(プロフ) - ペコさん» 初めまして。メッセージにパスワード送りました！これからも楽しんで頂けるように頑張りますね(>ω<) (2021年7月9日 19時) (
レス) id: 8b7a46973a (このIDを非表示/違反報告)
ペコ(プロフ) - こんばんは 初めまして 更新楽しみに待っていました。パスワードを教えてほしいです。よろしくお願い致します。 (2021年7月9日 18時) (レス) id: 2a68d98bec (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Miyoshi | 作成日時：2021年3月19日 4時
